猫が『おしり』に抱えやすい病気4選 主な原因や危険な症状、予防法まで解説

猫が『おしり』に抱えやすい病気4選 主な原因や危険な症状、予防法まで解説

3.脱肛

トイレに入っている猫

脱肛とは、肛門の粘膜や直腸の一部が外に飛び出してしまう状態です。肛門から赤いものが飛び出すので驚くかもしれませんが、猫では決して珍しい病気ではありません。排便時のいきみやくり返す便秘・下痢で腸に負担がかかると起こしやすくなると言われています。

軽度でも痛みがあるため、排泄を嫌がる、気にして舐める、座り方や歩き方が不自然になる、といった様子が見られます。

放置すると腫れや炎症が悪化し、壊死のリスクも高まります。脱肛の可能性がある場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。

軽度であれば、飛び出した部分を押し戻し、原因となっている便秘や下痢などの治療を行います。重度の場合は手術が行われます。再発防止には、便秘や下痢の予防が欠かせません。

4.肛門嚢アポクリン腺癌

子猫のおしり

肛門嚢アポクリン腺癌は、猫の肛門の左右にある肛門嚢に発生する悪性腫瘍です。猫では比較的まれですが、発生するとリンパ節への転移リスクが高いため注意が必要です。

主な症状には、肛門の横のしこりやイボのようなものがある、腫瘍が直腸を圧迫することによる排便困難、高カルシウム血症などがあります。また、おしりを床に擦り付けたり、舐めたりするなど腫瘍を気にする行動も見られるでしょう。

治療は、外科手術による腫瘍の切除が基本で、場合によっては放射線療法や抗がん剤(化学療法)を併用します。

猫の肛門嚢アポクリン腺癌の発症は稀なため、発見が遅れることも少なくありません。少しでも異変を感じたら、早めに獣医師に相談しましょう。

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