「エンタ縛り」の恩恵など、“悪”とはいえない理由
かつての人気番組『エンタの神様』(2003年~2010年)では、番組から生まれたキャラクターを他の番組で披露してはならない「エンタ縛り」が存在していたと、2017年にテレビ東京系の番組『じっくり聞いタロウ ~スター近況(秘)報告~』で、ですよ。さんが語っています。しかし、「囲い込み」といっても、それは一概に悪とは言い切れません。桐谷さんのXでの発言も、事実を述べただけで、それを不快に感じているというようなニュアンスはありませんでした。
私を発掘したのはカンニング竹山さん。
— 桐谷広人・桐谷さん【公式】 (@yuutaihiroto) October 13, 2025
台本を無視して喋ったら「こんな面白い素人は初めて。問題はバラエティの奴らが、なぜ今まで桐谷さんを見つけられなかったかだ」と言って、サンミュージックに入るよう言ってくださり(お断りした)「笑っていいとも」などに出してくださいました。… https://t.co/4BpUthrYLy
ニュースのコメントでも「(囲い込まれていなかったら)一躍時の人とはなっただろうけどここまで息の長い事にはなってなかった」「夜ふかし以外が桐谷さんを面白く使えるとは思えない」「本業は別にある分、他の番組を断る理由が出来て有難いのでは?」とポジティブな意見も多数見受けられました。
よく知るスタッフとの「専属契約」に近い?
確かにエンタ芸人も、『エンタの神様』の中でだけで、強烈で濃厚な印象を焼き付けた結果、人々の印象や記憶に残りました。彼らはほぼ一発屋にはなりましたが、いまだにCMなどでその姿をみることができています。
他番組に安売りしていたら、芸人さんの存在が知られる前に飽きられ、ギャグのひとつも世間に知られずに消えていくこともあったでしょう。扱い方をわかっているスタッフが演出することで、その人のタレントとしての才能をさらに引き出し、無暗に消費されず人々の印象に残っていくのです。「囲い込み」と言うと印象はよくないですが、双方納得しているのであれば、タレントを尊重した専属契約的なものだと筆者は考えます。

