
ヒット作続々!注目作で見せた確かな演技力
監督・塚原あゆ子、脚本・坂元裕二というヒットメーカーが制作した『ファーストキス 1ST KISS』では、主演・松たか子の同僚である世木杏里を担当。サバサバした性格でしっかり者の杏里を自然体で表現し、主人公・硯カンナの良き理解者という重要な役目を丁寧に演じた。国民的な大ヒットを記録した『国宝』でも、メインキャストに負けない名演技を披露している。森は歌舞伎役者の娘で、主演の吉沢亮が演じる立花喜久雄に思いを寄せる彰子を演じた。大胆なベッドシーンにも挑戦し、その演技はメディアで大きく取り上げられている。
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彰子は映画の後半で主に活躍するが、悲劇のヒロインとして見事に転落していく。歌舞伎界で後ろ盾を失った喜久雄に“血のつながり”を求められ、ただそのために利用される。最終的に彰子は家柄を捨て、喜久雄のどさ回りを支え続けるが、駆け落ちも成功せず、男にただ利用された悲しい女性へと変わっていく。
森はその短い時間の中で、彰子の苦悩を見事に表現した。登場当初、無邪気なお嬢様だった彰子は、荒んだ生活に追い詰められ、次第に変わり果てていく。その変化を、目の表情やセリフの強弱を巧みに使いながら、森は切なくも逞しさを感じさせる演技で見せている。
難役に挑戦!森七菜の演技力が光る新たなステージ
そして、新型コロナウイルスの発生を描いた『フロントライン』では、クルーズ船のフロントで働く羽鳥寛子を熱演。作中では流暢な英語を披露し、集団感染が起きた厳戒態勢の船内で、外国人乗客に寄り添いながら芯の強い女性を演じている。また、『秒速5センチメートル』では、松村北斗が演じる主人公に恋する女子高生・澄田花苗を担当。恋する少女を繊細に表現し、映画の主軸を担うキャストとして作品のヒットに貢献している。
今年はさまざまな役に挑んでいる森だが、現在放送中の夜ドラ『ひらやすみ』(NHK総合)でも難役を演じている。ここ数年、良質なドラマを作り続けている夜ドラの最新作『ひらやすみ』で、森が演じるのは岡山天音が演じる主人公・生田ヒロトのいとこ・小林なつみだ。18歳のなつみは、美大進学のために山形県から上京してきた女の子。自意識過剰な性格で、こじらせ系の代表のような思春期真っ只中の役となる。
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森は、クセのあるなつみをセリフのテンポ感、常に薄っすら不機嫌そうな表情、独特な動作でうまく表現。原作ファンからも評価が高く、ドラマの人気を岡山とともに支えている。

