長年勤めてきた職場で、年齢や経験を理由に雑務や新人対応を当然のように任されることが増えていました。いつものことだと流していましたが、ある日ついに「これは違う」と思う出来事が起きたのです。
説明もない「丸投げ」にモヤッ
その日、部下が起こしたミスについて、上司は私に何の説明もなく「あなたが対応して」とだけ告げました。まるで当然のように任せられるその言い方に、胸の奥でモヤッとした感情が強く残りました。
これまで我慢して受け止めてきた雑務とは違い、今回は「ミスの指導」という、本来は上司が向き合うべきもの。踏み越えられた線を、はっきりと感じました。
静まり返った空気の中で伝えた本音
私は深呼吸をしてから、落ち着いて上司に向き合いました。
「ミスの指導は上司の責任です。サポートはしますが、丸投げされるのは納得できません」
言った瞬間、職場の空気がピンと張りつめました。それでも表情を変えず、言葉を選びながら自分の意思をまっすぐ伝えました。
ふと周囲を見ると、静かにうなづく同僚たちの姿が目に入りました。上司は少し戸惑ったような様子で「…そうだね、ありがとう」と言い、私の言葉を受け入れてくれました。

