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今年6月にミラノのファッションウィークデビューを果たしたばかりのモデル・冨永章胤(あきつぐ)の投稿(10月16日)だ。すでにスーパーモデルの風格があるのは、“血筋”によるものだろうか?
“イケメン・サーチャー”こと、コラムニスト・加賀谷健が、冨永章胤にときめきながら、その圧倒的“スタイル”を解説する。
50ルック目に登場した冨永章胤
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芸術表現には「ルック」という独特な用語がある。映像(特に映画)の世界では、緻密な撮影と照明で設計される画面のスタイルを意味する。ファッションの世界なら、モデルがまとう服飾全体のスタイルくらいに理解したらいいだろう。
また、ファッションショーではランウェイモデルの出演順を「○○ルック目」といったりする。今年6月22日(現地時間)、ミラノのファッションウィーク(日本のメディアではミラノコレクションと呼ばれるが、現地正式名称はミラノ・モーダ)開催中にプラダのショーで50ルック目に登場したのが、冨永章胤だった。
2022年にモデル活動を開始。さらに2023年にMEN’S NON-NOオーディションでグランプリを受賞した。冨永にとってミラノでのショーが、ミラノ・モーダデビューであると同時に海外のランウェイに初めて立ったということになる。現在20歳。海外で本格的にモデル活動中であり、ショーに出演するためのキャスティングを受ける日々を送っているのだろう。
身長は195センチ。キャスティング後のフィッティングでは、きっとどんな世界的ブランドの服でも彼にフィットしてしまうのではないかと想像する。
圧倒的“スタイル”を誇る日本人モデルとして
そう、冨永章胤には見る者の想像力を掻き立てる豊かな存在感がある。月並みにいって規格外。プラダのショーで話題になったルックを見ると、何等身あるんだか計算すらできない。まず目を引くブルーのショーツ。ゆったり目なのか、ぱつぱつなのか。というか、何というルック名なの?足が長過ぎるのか。それとも彼にフィットするショーツ自体が短過ぎるのか。サイズ感がバグってくる。エキセントリックなショーツをとてつもなくスタイルがいい身体で平然と着こなす。信じがたい。実際、SNS上ではほとんど悲鳴に近いような感嘆と驚嘆のコメントが散見されたくらいだ。
でも単にスタイルがいいよねという単純なことではもちろんない。冨永章胤その人自体が、ルック名というのか、ファッションそのものというのか。
あるいは、ファッションの化身ともいうべき圧倒的“スタイル”を誇る日本人モデルとして、ファッション史にその名を刻んでくれるのではないか?

