■育休中はお互いの睡眠時間がしっかり取れる“シフト制育児”を導入!
――育休中はどのように過ごされていましたか?
北野さん 事前に夫婦で話し合って、「シフト制育児」を取り入れることにしました。妻が『育休夫婦の幸せシフト制育児』(芳田みかん /オーバーラップ)というコミックエッセイを読んでいて、「同じことをやってみたい!」と教えてくれたのがきっかけです。
このシフト制育児は1日24時間を3つに分けて、そのうちの8時間は2人で協力して育児をし、残りの時間はそれぞれが8時間ずつ交代で“ワンオペ”を担当するスタイルです。1日の中にフリーになる時間が必ずあるので、お互いにしっかり睡眠時間を確保でき、心の余裕が持てました。
もともと夫婦で育児についていろいろ調べていく中で「親がちゃんと寝ることが、すごく大事みたいだ」というのがお互いの共通認識になっていて。睡眠不足のまま無理をすると、どうしてもイライラしてしまったり、判断力が鈍ったりしますよね。だからこそ、シフト制の仕組みを育児に取り入れるのはいいと考えました。
実際には私が夜から早朝にかけての深夜帯を、妻は早朝から昼にかけての時間帯を主に担当していましたが、お互い無理なく回せていたと思います。
――その時間帯だと、北野さんのほうは昼夜逆転のような生活になると思うのですが、負担はなかったのでしょうか?
北野さん 意外と平気でした。むしろ、睡眠時間はしっかり7〜8時間取れていたので、働いているときより健康的だったかもしれません(笑)。ワンオペの時間帯でも息子が寝ているあいだは自由時間になるので、ゲームをしたり筋トレをしたり、リフレッシュできました。
最初のうちは3時間おきの授乳でバタバタでしたが、少しずつ息子の睡眠リズムが整ってきて、復職前は夜中に起きる回数も減っていきましたね。
――シフト制育児はいつまで続けたのですか?
北野さん 育休が終わる2週間前くらいまでです。最後の2週間は、夜の担当を日中の時間帯に切り替えて、少しずつ生活リズムを仕事モードに戻していきました。

「自分たち夫婦には“シフト制育児”がとても合っていたと思います」(北野さん)
■保育園見学も家族で行くことができた!
ーー育休を取得して良かったことはどんなことですか?
北野さん まず一番は、妻の体の疲れやメンタル面でのストレスを軽減できたことですね。妻もゆったりとした気持ちで育児に向き合えていたかなと思います。2つ目は、子どもとずっと一緒にいて、成長を間近で見られたこと。これは何にも代えがたい経験でした。そして3つ目は、子どもが生まれるとお宮参りやお食い初めなど、いろいろなイベントがありますが、それらにすべて参加できたのも大きなメリットだったと感じています。
お宮参りは両方の両親を招いて行ったのですが、混み合う週末ではなく、平日の空いている日にゆっくり行えたのも育休中だったからこそできたことですね。
また、イベントではありませんが、保育園の見学に時間をかけられたことも本当に良かったです。おかげで複数の園を実際に見て回ることができました。
ーー保育園は0歳児クラスで入園されたのですね。
北野さん はい。役所で相談したところ、「1歳児クラスからの入園は難しい」と聞き、0歳児クラスでの入園を目指すことにしました。
ーー園見学では、どんなポイントをチェックされていましたか?
北野さん まず“家からの距離”を最重要視しました。ほかには園の雰囲気や設備の違い、先生1人が何人の子どもを担当しているのかといった点も意識的に確認しましたね。入園前に園を実際に見られるのはその機会しかないので、細かな部分までチェックすることができて良かったです。
ーー見学ではほかのお父さんも見かけましたか?
北野さん はい。自分が見学に行ったときは、我が家と同じように3人で来ている家族を結構見ました。見学に必死だったので話しかけることはなかったですが、同じように育休中のお父さんが多かったのかもしれません。

「保活の結果、最終的には家から徒歩3分の保育園に決まりました。近いところに決まって良かった!」(北野さん)
