カラスだと思って育ててきたが…甘えん坊な”異形”と少女の物語が「あまりにも尊い」と話題【漫画】

カラスだと思って育ててきたが…甘えん坊な”異形”と少女の物語が「あまりにも尊い」と話題【漫画】

『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より
『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より / 画像提供/chickさん

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、漫画『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』を紹介する。『キャンドルと魔女』(KADOKAWA刊)の作者として知られるchickさんが、8月30日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、8.6万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、chickさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■カラスと思って引き取った生き物は思わぬ姿に
『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より
『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より / 画像提供/chickさん


ぼろぼろになっているカラスのような生き物を見つけ、可哀想に感じた少女・ベアトリクスはその生き物をファルファレルロと名付け、引き取ることに。それから3カ月後、ファルファレルロはベアトリクスの倍近くの大きさに育つのだった。

ご飯を作るために離れようとしても嫌がるほど甘えん坊のまま育ち、いつしかファルファレルロがベアトリクスを抱っこするように。しかしある風の強い日、強風にあおられるベアトリクスを見て、カラスのはずのファルファレルロは人のような手でベアトリクスをかばい…。

この異形と少女の漫画を読んだ人たちからは、「あまりにも尊い組み合わせ」「ギャップ良過ぎて悶える」「ちっちゃい子に敵わないでっかい子好き」「好き過ぎて暴れた」など、多くのコメントが寄せられている。

■「心に深く深く突き刺さって残る物語を書き続けたい」作者・chickさんに漫画創作へのこだわりをインタビュー
『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より
『鳥だと思って拾ったら、ばかデカく育つタイプの異形だった』より / 画像提供/chickさん


――本作を創作したきっかけや理由があればお教えください。

本作を創作したきっかけは、今年の目標に“新しい創作を作り出すこと”を掲げていたからです。
既存作品『キャンドルと魔女』以外に新しい創作を打ち出すことで、物語を考える力を鍛えたいという思いもありました。そうして生まれたのがファルとビーチェです。

――本作では、ファルがビーチェを風からかばう際に見えたシルエットが、鳥とはかけ離れたものだったシーンが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

こだわった点は、読者が「きっとこのキャラクターはこうだろうな」という予想をいい意味で裏切り、読者の方がそのキャラクターに想像を膨らませることができるように表現することです。
物語を通して、こうだったら面白い、というその人にしかない感受性が刺激できていたら嬉しいです。

――ビーチェ相手でもフードの中身を見せてくれないという解説が、そのようすが浮かぶようで2人の魅力をより感じました。特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

個人的に気に入っているのは大きなファルがビーチェを抱っこして離さないところでしょうか。大きくなったとて親を追いかける雛のようなままで甘えん坊な異形を描くのはシンプルに楽しいです。またそれに手を焼いているビーチェにも初めてペットを飼った少女を見ているようで、自然と書きながら微笑ましく感じています。

――普段、作品のストーリーやキャラクターデザイン、キャラクターたちの行動などはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?

私はファンタジーが好きですが、同時に人間臭さも大好物です。そのため洋画や小説などから影響され蓄積された自分の”心の本棚”から己の癖を抽出している感覚があります。魔法や魔女、神、悪魔など専門的なものはある程度資料を集めてから着想を得て、オリジナル要素を加え形にしています。キャラクターの行動に関しては、正直彼らが勝手に動いている感がありますね。できればもう少し作者の意図を汲んでほしいところです。

――今後の展望や目標をお教えください。

まずは目の前にある物語の続きを、きちんと読者の皆さんに届けることが目標です。
ファルとビーチェに関しては、大まかな本編のプロットを練り終わってはいるので、余裕があればいずれきちんとした漫画として発表できていけたらと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

私は筆が遅く、とてもマイペースで作品を描いています。更新頻度も高くありませんし、思い立ったように新しい創作を始めたり、SNS向けとは言い難い長いお話を書くこともあります。それでもいつも見てくださっている、応援している方がいることを忘れてはいません。どんな時でも作品を見離さず、感想を下さる方、広めてくださる方がいることを知っています。たった1人でも、その心に深く深く突き刺さって残る物語を書き続けたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

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