アセトン血性嘔吐症の治療
アセトン血性嘔吐症の治療は、発作時の治療と発作予防の治療にわけられます。
発作時の治療
軽症であれば糖分の入った水分を少しずつ補給しながら経過を見ることもありますが、中等症で脱水が起きている場合は点滴治療が必要になります。
嘔吐の強い重症例では入院が必要となり、ブドウ糖液の点滴や、発作時治療薬を投与します。
発作時治療薬として利用されるのは、スマトリプタン、オンダンセトロン、グラニセトロンです。
スマトリプタンは片頭痛の治療薬で、片頭痛の家族歴がある患者に利用されます。
アセトン血性嘔吐症と片頭痛の関連性が強いケースでは、皮下注射もしくは点鼻薬で投与することで効果が得られます。
オンダンセトロンとグラニセトロンは片頭痛の家族歴がない患者に選択される薬です。
セロトニン受容体に作用して嘔吐反射を抑制させる効果があり、静脈注射で4〜6時間ごとに複数回投与します。
発作予防の治療
1ヶ月に1回以上発作を起こしたり、発作が重症で入院が必要になったりする場合は、発作を予防する内服薬を日頃から投与します。
内服薬にはプロプラノロール塩酸塩、シプロヘプタジン塩酸塩水和物、アミトリプチリン、フェノバルビタール、バルプロ酸ナトリウムなどがあり、症例によって有効な薬剤が異なります。
それぞれ効果がでるのに時間がかかるため、1〜2ヶ月継続して効果を判定しながら種類や量を調整します。
精神的・肉体的ストレスが原因で頻発する場合は、心理カウンセリングをおこなうこともあります。
アセトン血性嘔吐症になりやすい人・予防の方法
アセトン血性嘔吐症になりやすい人は、片頭痛の家族歴がある人や、脂質に偏った食事を日頃から摂っている子どもです。
予防の方法は毎日栄養バランスの整った3食の食事をしっかり摂ることです。
特に夕食を抜いて就寝することは控えましょう。
アセトン血性嘔吐症を繰り返している子どもには、過度な脂質を控え、炭水化物とタンパク質の多い食事を心がけてください。
チョコレートなどの脂質の多い食べ物が発作を起こすきっかけになることもあるためできるだけ控えましょう。
運動会などで過度にエネルギーを使った後や、風邪やインフルエンザにかかったときも発作が起こることがあります。疲労がたまっているときは早めに就寝し、体をしっかり休ませることを心がけましょう。
関連する病気
周期性嘔吐症自家中毒
ケトン体代謝異常症
腹部片頭痛
小児良性発作めまい
急性ウイルス性胃腸炎
逆流性食道炎髄膜炎虫垂炎頭蓋内圧亢進症
参考文献
小児慢性特定疾病情報センター13周期性嘔吐症候群
一般社団法人日本頭痛学会国際頭痛分類第3版
脳と発達小児周期性症候群
日本内科学会雑誌間欠的な嘔吐発作から診断された周期性嘔吐症候群の16歳男性例
一般社団法人日本頭痛学会Ⅶ小児の頭痛

