■飲み会の席で、上司と2人きりにされ告白!?付き合わないと首切りクビ?


当時22歳だった尾持トモさん。非正規雇用で入社すると、社内の先輩に「25歳が結婚の適齢期」といわれ、彼氏のいなかったトモさんは上司を勧められる。仕事はできるが、52歳で未だに彼女がいたことがないという。家庭を持ちたいという上司のために、部下も社員ぐるみでトモさんとくっつけようと画策。


飲み会の席で2人きりにされ、いきなり上司から告白。付き合わないと「非正規雇用は、簡単にクビにできる」と強迫してきた。違和感を抱いたトモさんだが、「私が入社する前はお酌強要もあったそうです。これでもマシになったほうだと知ってびっくりでした…」と話す。「それに、若い男性社員が飲み会のあいさつや一発芸の無茶ぶりをされていたのは、見ていてつらかったです(その彼はすぐ辞めてしまいましたが…)」と会社の体質を話す。飲み会のノリで逃げ場のなかったトモさんは、仕方なく付き合うことを承諾。以降、上司から毎日LINEがくるようになった。


本作は実話ベース。社長をはじめとした会社の人々の心ない言葉に恐怖を感じたトモさん。「私も最初は『冗談でしょ?』と思いましたが、だんだん『社長が言うんだから本気でクビになる可能性があるのかも…』と怖くなっていきました。『非正規だから簡単にクビになるのかな…?』『クビになったら生きていけない、新しい会社に就くのも簡単じゃない。どうしよう』とパニックでした」。社会経験の乏しい新人社員を狙い撃ちするところも悪質ではないだろうか。


トモさんは、「正社員以外はだめとか、大企業でないとだめとか、新卒の就活に失敗したらもう人生終わりくらい自分を追い詰めて就活している方もけっこういらっしゃるのかなと思います(私もそんな感じでした)。『とにかくできるだけいい会社から内定をもらうこと』ばかりにこだわって、自分に合わないところで働き続けてしまうといつか限界が来ます。ですから、まずは『条件』にこだわり過ぎずに柔軟にいろいろな会社の側面を見て、自分に合うか合わないかを判断できるといいなと思います」と自らの体験から得たことを話す。


「とはいえ入社前に自分に合うかどうか判断できない場合もあると思うので、その際は『つらかったら(合わなかったら)辞めて次行こう』『1つの会社で一生働かなければいけない決まりはないし、自分の経験積むために入社してみよう』くらいのマインドで、自分を追い詰め過ぎないで、一旦働いてみてもらえればと思います。もしかしたら、アナタにとても合う会社かもしれないし、そうでなくても今は転職経験のある人もかなり多くなっています。ですから、新卒就活に対してもう少しだけ気を楽にしてとらえてもらえればと思います」。



希望に満ちあふれていた新卒社会人が過酷すぎる会社のパワハラで人生が狂っていく過程を描いた『人生崩壊 会社ぐるみのいじめで苦手な人と無理やり付き合わされました』は、入社する会社によって逃げ出せないような環境に追い詰められることがある実態を描く衝撃的な内容だ。
取材協力:尾持トモ(@o0omotitomo0o)
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