口腔カンジダ症の治療
口腔カンジダ症の治療は、重症度によって異なります。
含嗽薬(がんそうやく)を用いたうがいや義歯の洗浄の指導や抗真菌薬による外用・内服療法が選択されます。
うがい、義歯洗浄
口腔カンジダ症の治療では、ベンゼトニウム塩化物を有効成分に含む含嗽薬によるうがいが選択されます。
また義歯洗浄剤の活用も有効であり、徹底的な義歯洗浄の指導が行われます。
軽症の口腔カンジダ症は、うがいや義歯洗浄の指導だけで治癒することもあります。
抗真菌薬
うがいや義歯洗浄で改善がみられない場合、抗真菌薬の使用が検討されます。
口腔カンジダ症の治療に有効な抗真菌薬にはアゾール系のミコナゾールやイトラコナゾールや、ポリエン系のアムホテリシンBなどがあり、塗り薬や内服薬として使用します。
口腔カンジダ症は局所療法の治療効果が高いため、塗り薬による治療が第一選択です。
塗り薬の使用で症状の改善が見られない場合は、内服薬の服用による治療が検討されます。
後天性免疫不全症候群(AIDS)の発症原因となるHIVに感染している場合は、抗真菌薬の内服は行わずHIV感染症の治療法である抗レトロウイルス療法を併用してカンジダ症の治療と再発予防を行います。
抗真菌薬の使用期間は1-2週間が目安ですが、症状が改善されない場合には継続して使用することもあります。
口腔カンジダ症になりやすい人・予防の方法
歯の欠損による義歯の使用や口内の乾燥・不衛生、糖尿病、がん(悪性腫瘍)、後天性免疫不全症候群(AIDS)に当てはまる人は口腔カンジダ症になりやすいことが報告されています。
口腔カンジダ症は高齢者や乳児、免疫不全の患者で起こりやすい病気です。
中でも基礎疾患の治療で日常的に服薬している高齢者は、口内の乾燥をきたしやすく義歯を装着している場合が多いことから口腔カンジダ症の発症に注意が必要です。
がんの治療のために化学療法をしている人や副腎皮質ステロイド薬を長期間使用している人も、免疫力の低下をきたしやすく口腔カンジダ症を発症しやすいと言われています。
口腔カンジダ症の予防には丁寧な歯磨きやうがいによる口内衛生の保持、義歯の消毒、禁煙をはじめとした規則正しい生活習慣を心がけることが効果的です。
関連する病気
口角炎
真菌性肺炎
免疫不全
白血病後天性免疫不全症候群(AIDS)
糖尿病がん(悪性腫瘍)
参考文献
日本口腔内科学会雑誌「口腔カンジダ症患者の臨床的検討」
日本口腔外科学会
日本医真菌学会「侵襲性カンジダ症の診断・治療ガイドライン」
日本医真菌学会雑誌「高齢者における口腔カンジダ症の治療と予防」
日本口腔外科学会雑誌「カンジダ性味覚異常の臨床的検討」
NIID 国立感染症研究所
日本皮膚科学会皮膚真菌症診療ガイドライン

