「軽度認知障害」の初期症状をご存じですか? 記憶のあいまいさに潜む危険サインを医師に聞く

「軽度認知障害」の初期症状をご存じですか? 記憶のあいまいさに潜む危険サインを医師に聞く

軽度認知障害の治療

軽度認知障害の治療は、運動や食事などの生活習慣の改善と薬物療法です。症状の進行を遅らせ、認知機能を改善することを目標とした治療がおこなわれます。

運動習慣の改善

運動習慣がある方は、軽度認知障害のリスクが低いとされています。

一般的に、年齢を重ねると少しずつ脳が小さくなり機能が低下します。

しかし、運動をすることで脳の血流が増加したり神経細胞が増加したりすることで、認知機能が向上する可能性があります。

ある研究結果では、定期的な運動習慣(週3回、週2時間以上)がある方と比べて、運動習慣がない方は、認知症になるリスクが1.82倍であることが明らかとなりました。

たとえば、水泳やジョギングの有酸素運動をしたり、足腰を鍛える筋トレをしたりすることが効果的です。中強度以上の運動(息が少しはずむものの、運動している人と話ができる程度)を週3日以上行って、認知機能が今の状態よりも低下しないようにしていくことが重要です。

ほかにも、運動をきっかけに外出したり、友人と交流を持ったりすることが症状を悪化させないためには欠かせません。

ただし、高齢者の場合は、過度な運動により熱中症やケガなどの恐れがあるため、かかりつけ医に相談しながら進めることが推奨されます。

食事の改善

軽度認知障害の進行を抑える食べ物は、現時点(2024年9月時点)では科学的に明らかにされていません。

しかし、食事の内容だけではなく、食事のときの空間を意識することで病状の進行を抑制する効果が期待できます。例えば、次のような食事の環境が望ましいです。

孤食よりも会話を楽しめる

味覚や触覚などの五感を感じられる

季節を感じて行事を楽しめる

彩りのきれいな食事を味わえる

食事は主食・主菜・副菜と品目のバランスを整え、さまざまな食品を取り入れることが大事です。

薬物療法

レカネマブが、アルツハイマー病による軽度認知障害の進行を抑える効果があることが明らかになりました。

そのため、軽度認知障害の症状に応じて使用するケースもあります。医師と相談のうえで薬物療法を実施していくことが大切です。

軽度認知障害になりやすい人・予防の方法

軽度認知障害になりやすい人には、次のような特徴があります。

高齢者(65歳以上)

糖尿病や高血圧、肥満といった生活習慣病がある人

運動習慣がない人

喫煙している人

家族や友人と交流がない人

予防方法としては、生活習慣の改善や定期的な運動が欠かせません。さらには、脳トレーニングゲームやボードゲームをしたり、音楽活動・芸術活動に励んだりすることが大切です。

症状に悩んだときには、地域包括支援センターやかかりつけ医に相談することで、効果的な予防につながったり、今の生活での悩みを解決できる可能性があります。

近くに家族がいない方やサポートしてくれる人がいない方は、これら地域の支援機関に相談してみてください。


関連する病気

認知症脳卒中高血圧糖尿病

参考文献

あたまとからだを元気にするMCIハンドブック|国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

認知機能の評価法と認知症の診断|一般社団法人日本老年医学会

軽度認知障害と診断されました。認知症の薬の効果について教えてください

配信元: Medical DOC

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