
頬を撫でる風が秋の訪れを感じさせる頃、いよいよ「大鮎」シーズン到来となる!今回訪れたのは岐阜県の根尾川。秋の哀愁漂う爽やかな風…現地は大鮎を求める多くの釣り人たちでにぎわっていた。毎年9月頃から大型個体が釣れ出し、〝本領発揮〟となる河川だが、さらに今年は今まで見たことのないほどの鮎の遡上があったとのこと。果たして、フルパワーの根尾鮎に出会えるのことはできるのだろうか!?「いざ!デカ鮎!」
秋雨降る根尾川は貸切!しかしながら水温上がらぬ朝は低活性
岐阜県根尾川が流れる本巣市に入ると、名産品でもある柿があちらこちらでたわわに実る風景が広がっていた。
当日はあいにくの雨で、太陽も顔を出さずかなり涼しく感じられた。友人と待ち合わせて6時30分にオトリ屋「橋本屋」さんへ。満面の笑みで迎えてくれたお父さんとお母さんに元気をもらい、いざ川へ。
今回は、事前に地元の友人たちから色々な情報を聞いていたのだが、大まかな今年の傾向は「ダムを境に上流では型狙い」「下流では数狙い」とのことであった。さてどちらを選ぼうか、友人と作戦会議を行い、とりあえず確実に根尾鮎の顔を見るためにダム下のオススメポイントへと向かうことにした。
到着したのは「上長瀬」ポイント。川を見渡してみると釣り人の姿は数人のみ。週末とは思えぬ光景が広がっていた。天候の影響が大きいのだろう。そして、川へと入る頃には強めの雨が…予報通りである!このような状況の中、友人は上流の瀬落ち、相方は下流の瀬肩へ。私はその間の鮎の跳ねが見られる深トロへ。
川の状況は渇水気味だったものの、垢は良好で多くのハミ跡が見られた。根尾川は透明度が高いので見た目より水深が深く感じることが多々ある。私の入ったトロ場も見た目よりも水深があり、腰まで浸かっての釣りとなった。〝鮎の跳ね〟が観られたのは、ちょうど左岸の石の入った場所であり、時たま「ガツッ!」と反応はあるものの、なかなか針掛かりしない。そんな私に対して、下流に入った相方は早々に根尾鮎をGETしていたようだが、後が続かず川をウロウロ。
川を歩けば良型の鮎たちが足下をシュンシュン走っていく。情報通り相当数の鮎が見られたが、水温が低いこともあり活性が上がらないようだ。
浅場に鮎ウジャウジャ!鮎の着き場発見!
9:30を過ぎる頃雨も上がり、心無しか気温も上がってきた。すると唯一その場にいた釣り人が「あっちに沢山鮎がいたよ!」と教えてくれた。それはかなり川幅の狭い分流。とても9mの竿では釣りができないような場所だが、幸い短竿も持ち込んでいたので行ける所まで行ってみることにした。
しかし所々木も覆い被さり、かなり難しい釣りになりそうだ…。曳舟を置き、陸から竿を出す。するとひと流し目に突然、どえらいアタリが!狭い川を走りまくり、油断すれば際の葦に突っ込まれそうだ!何とか川幅が広がる場所まで下って引き抜く!タモに収まったのは、これまた〝どえらい〟良型鮎!デ、デカイ!今年も遂に、秋の根尾川らしいフルパワーの大鮎に出会えたのであった。

