
9月だというのに真夏のような暑さの続く滋賀県から…今年もハゼの爆釣と食味を堪能しようと、福井県の三方五湖へとミニバンを飛ばして行ってみたこの哀れな語り部(←筆者のことです)。水中もまだ夏だけど、ハゼは元気だろうか?
今回は穴釣りにこだわってみる
三方五湖とは、福井県の美浜町と若狭町にまたがる5つの湖(三方湖、水月湖、菅湖、久々子湖、日向湖)の総称なのだが…という解説は去年(2024年)の10月のハゼ釣り記事にも書いたので、ざっと省略しよう。かなり特殊な水域で、その成り立ちなどが気になる方はそちらを読んでみてほしい。
→こちらから記事をチェック
今年も若狭湾と水路で繋がっている汽水湖・久々子湖(くぐしこ)へとハゼを狙いに行くことにした。
去年のセルフ取材のときは、昔ながらのハゼ用竹竿での足元の釣りとリール竿での投げ釣りの両方で、朝6時から11時までの間に48尾の自己記録(当時)を達成していた。今回はというと…穴釣りにこだわってみようと思う。
通常のハゼ釣りは延べ竿でもリール竿でも、砂地をズル引きしたりしてアタリを取るミャク釣りが基本だ。
対して穴釣りは、岩や消波ブロックの隙間に仕掛けを落とし、そこに潜んでいるハゼを狙い撃ちしていく釣り方。ハゼの隠れ家のドアを次々とノックしていくような、極めて攻撃的、積極的なスタイルなのだ。これで手にしたハゼは「釣れちゃった」ではなく、完全な「釣った」に他ならない。同じハゼ釣りでも穴撃ちはゲーム性と満足感が高く、簡単にいうと面白いのである。
穴釣りは基本的に満潮前後が狙いどき
6時45分ごろに久々子湖に着いて、朝7時すぎに釣りスタート。この日のタックルはバス用のスピニングタックル。エサは途中の釣具屋さんで買ったイシゴカイだ。ちなみに、穴釣りだけならベイトタックルの方がやりやすいかもしれない。
消波ブロックの隙間や穴に仕掛けを落としていく…と、1投目からゴゴン!とアタリが出た。このときは空振りだったが、穴釣りの場合、アタリを感じたらすかさずアワセを入れ、そのまま抜き上げてしまおう。ボヤボヤしていると巻かれてしまい、ハゼも仕掛けの一部も失うことになる。
あとで調べたら、この日は中潮。釣りを開始したのは下げの後半にあたる時間帯だったようだ。釣り場のタイプにもよるので一概には言えないが、ハゼは満潮時に浅場へ上がり、干潮時にはやや深場へと落ちる。穴撃ちは足元に上がってきたハゼを狙うので、基本的には満潮付近がよい。しかし、あまり足元の水深が深くなるのも撃つべき穴が見えにくくなるので考えものだ。いずれにしても、撃つべき穴の位置を正確に把握するために、偏光サングラスは絶対にあったほうがいい。
次の穴、また次の穴…と落としていくとすぐに1尾目のハゼが釣れた。これは忙しくなりそうだ!

