
数百年も前から磁器の生産地として栄えてきた「有田」と「伊万里」、白く艶やかな磁器に可憐な絵柄や鮮やかな絵色が施された磁器は、世界の人々を魅了する日本を代表する焼き物です。今回はそんな焼き物の町の魅力を紹介します。
有田焼・伊万里焼とは

約400年前に朝鮮人の陶工「李 参平(り さんぺい)」により磁器の原料となる陶石が発見され、日本で初めて磁器が生産された日本を代表する焼き物の産地です。
有田町を中心に生産された磁器が伊万里港から出荷されていた為、「伊万里焼」の名称で知られるようになりましたが、どちらも同じ陶石と同じ製法でつくられた磁器です。


現在は有田町で作られるものを「有田焼」、伊万里市で作られているものを「伊万里焼」と生産地で区別されています。
どちらもガラス質を多く含んだ白く美しい磁器に、色鮮やかな染付がされているのが特徴です。


有田のおすすめスポット
アリタセラ


約20,000坪の広大な敷地内に22軒の有田焼専門店が軒を連ねる、有田焼のショッピングストリートで、日用食器や贈答品、業務用食器や高級美術品など多種多様な有田焼が揃っています。
アウトレット品や掘り出し物も多くありますので、思う存分買い物が楽しめます。
毎年11月下旬には「ちゃわん祭り」が開催され、多くのショッピング客で賑わいます。


有田ポーセリンパーク

焼き物と酒をテーマにしたテーマパーク(入場無料)です。
ドイツのツヴィンガー宮殿を再現した華やかな建物は、ドイツ・バロック建築の華といわれた宮殿を見事に再現した宮殿で、園のシンボルとなっています。
宮殿内部では幕末から明治初期までに作成された有田焼が展示されている他、園内ではろくろ体験や絵付け体験などの工房体験も楽しめます。
酒造メーカーが運営していることもあり、アルコール類の試飲や購入なども楽しめます。


歴史と文化の森公園


平成8年に開催された「世界炎の博覧会」のメイン会場跡地を、再整備した8つのゾーンで構成された公園です。
公園内には岡本太郎氏の遺作となったモニュメント「花炎」や、文化ホールとコンベンションホールを併設した「炎の博記念堂」が「世界炎の博覧会」当時の面影を残しています。

陶山神社


有田焼の生みの親「李 参平(り さんぺい)」をお祀りしている神社です。磁器の産地らしく白磁制の大鳥居や狛犬、水瓶などは磁器でつくられているお社です。

有田陶磁美術館

有田焼の名品が鑑賞できる美術館です。
明治7年の建築といわれる石倉を改装した建物内に、陶磁創業時代から近代までの貴重な有田焼が収蔵・展示されています。
【スポット情報】有田陶磁美術館伊万里のおすすめスポット
大川内山


江戸時代に将軍家や諸大名へ献上する磁器が作成されたいた焼き物の里で、現在も約30軒の窯元により磁器つくりが行われています。
佐賀藩の藩窯「御用窯」として技術が漏洩しないよう、関所設けられ明治時代になるまで誰にも知られることなく、磁器作成が行われていた「秘窯の里」と言われています。


鍋島藩窯公園

大川内山の窯元群と、伊万里川をはさんだ対岸にある丘陵地に整備されている公園です。
伊万里川沿いの自然豊かな公園で、陶工の家や焼物のオブジェ、登り窯などを見学しながら散策が楽しめます。
渡ると焼き物の風鈴が音楽を奏でる「陶工橋」も、この公園の魅力の一つです。


常光寺


閻魔大王が鎮座するお寺としてしられる浄土宗のお寺です。
西日本一の高さを誇る、高さ1.7mの木彫りの閻魔大王は一見の価値ありです。

伊萬里神社


昭和34年に伊万里川添いの高台にあった香橘神社に、戸渡嶋神社と岩栗神社を合祀した神社で、合祀を機に「伊萬里神社」として改称されました。
厄除けや開運、交通安全や縁結び、勝負事や健康長寿など様々な方面に力を発揮する神様をお祀りしているお社として、地元の方を始め多くの参拝者が訪れます。

伊萬里津大橋

市内を流れる伊万里川にかかる橋で、国道が走る交通の要所でもあります。
焼き物の町らしく、歩道の上流側には「染錦四季草花文大壺」、下流側には「染錦花見風俗絵大壺」が2倍ほどの大きさで再現されており目を引きます。
【スポット情報】伊萬里津大橋