さらば青春の光、4万人を熱狂させた単独ライブ「八百長」に込めた矜持と今後の野望「我々のカルチャー、浴びてってください」

さらば青春の光、4万人を熱狂させた単独ライブ「八百長」に込めた矜持と今後の野望「我々のカルチャー、浴びてってください」

さらば青春の光
さらば青春の光 / 撮影=WEBザテレビジョン

全国12都市を巡り、過去最大となる4万人を動員した単独ライブ「八百長」。その模様を収めたDVDの発売を記念し、さらば青春の光の森田哲矢と東ブクロにインタビューを実施した。大規模ツアーを成功させた現在の心境から、「脳みそがちぎれるほど苦しんだ」という前作とは対照的だったというネタ作りの裏側、そして“「さらば青春の光」が目指す面白さ”まで、余すところなく語ってもらった。

■過去最大4万人動員の単独ライブ「八百長」

――今回のツアーは全国12都市で過去最大4万人の動員。トップアイドルのような規模ですが、これほど大規模なツアーを終えられた今のお気持ちをお聞かせください。

森田哲矢(以下、森田):4万人という過去最大規模でしたが、初日から手応えは感じていました。全体として良い単独ライブになっている感覚があったので、全41公演を乗り切れたのだと思います。「面白いものを見せられている」という実感があったので、最後まで走り抜けられたという感じですね。

東ブクロ:今回は全国12都市、主要都市から地方まで様々な場所を回りましたが、「この会場はウケが重い」とか「笑ってもらうのが難しい」と感じることは特にありませんでした。僕たちのやりたいことを理解してくれるお客さんが4万人もいてくれたんだなという感覚で、嬉しいなと思いますね。

――2024年の「ラッキー7」の際は「脳みそがちぎれるくらいネタ作りに苦しんだ」とおっしゃっていましたが、今回はどうでしたか?

森田:今回は「ラッキー7」の時よりはマシで、ネタが出揃うのも比較的早かったと思います。それはもう、運以外の何物でもありません。その時々に自分が触れたものや経験したことからネタが生まれるという感じです。もちろん、それでも「どうしよう」と悩むしんどい時期はありましたが…。いつもよりは早めにゴーサインを出せるネタができたという感じですね。運が良かったです。

――東ブクロさんは今回のできばえをどう感じていますか?

東ブクロ:今回はそれぞれのコントのテイストが全く違いました。やはり何回も単独ライブをやっているわけですから、どこか似た種類というか、似た雰囲気のネタが1本くらいは出てくるものです。しかし、今回は7本とも全然違うジャンル。ですから見ている方も飽きずに楽しんでいただけたのではないでしょうか。

視覚的な面白さや内容はもちろん、セットや小道具を活かしたコントも多く、これまで以上にバリエーション豊かなライブになったと感じています。

■ネタ選びの基準と“さらばらしさ”の源泉

――コントを採用する際の基準、お二人の中での共通認識のようなものはあるのでしょうか?

森田:ほとんど直感ですね。設定を考えた時に、面白いかどうかは感覚で判断します。ただ「ありきたりだな」とか「誰かがやっていそうだな」と感じるものは、ちょっと嫌ですね。避けるようにしています。新進気鋭というような斬新さではなく、「まだやっていないよね」という点を大事にしています。

――DVや撮り鉄など、少し人が触れにくいきわどいテーマを扱うことが多いように感じますが、それは意識されているのでしょうか?

森田:いえ、特にコンプライアンスのギリギリを…とか、テレビには乗せられないネタを…といった意識はありません(笑)!面白い設定が思いついたら、それを形にするという感じです。下ネタも今回はたまたまなかっただけです。DVのネタもたまたま思いついたものですが、正直なところ、舞台とはいえDVを経験した方が客席にいるかもしれないと思うと少し怖さもあり、「実際どう受け取られるだろう」という不安はありました。

――今回の7本の中で、会心の出来だったネタと、逆に難しかったネタを教えてください。

森田:個人的には「灰皿」が良かったと思います。装置の見た目と面白さがうまくかみ合いました。逆に、「これはどうなんだろう」と思ったのは「宇宙人カフェ」ですね。今でもそう思っています(笑)。

東ブクロ:全く一緒かも。「灰皿」は小道具自体が面白いので、プレッシャーなく演じることができました。「宇宙人カフェ」は昔からのファンであれば「まだこういうネタもやるんだ」と感じていただけたかもしれませんが、我々の賞レース時代を見てきていない方からすると「こんなネタもするんだ」と少しギャップを感じて戸惑ったかもしれませんね。

森田:“さらばっぽくない”という意見もチラホラ聞きましたよ。

■「売れっ子」の実感と、「さらば青春の光」が目指す笑いとは

――音楽や演出へのこだわりもライブの魅力ですが、最近はお2人自身に「カルチャー感」のようなおしゃれなイメージが定着してきたように感じます。

森田:そうでしょうか(笑)。おしゃれにはなりたいですが、自分たちでは全くそんなイメージはないですね。ただ演出のマンボウやしろさんは、「さらばのネタが下品で下世話だから、外側をおしゃれにしてもちょうど良かったりするんじゃない」みたいな感覚は多分ちょっとあると思います。

初年度はなんかちょっとおしゃれすぎて、“下北寄り”みたいな。でも徐々にマンボウやしろさんがアジャストしてくれて「これくらいのおしゃれさなら大丈夫じゃない」っていうのをやってくれてるから、それはもうめっちゃありがたいですね。俺らとは関係ないところで、お客さんが満足度を得てくれているっていう。マンボウやしろさんはもちろん音楽を担当してくださった川谷絵音さん、そしてスタッフの皆さんがお客さんの満足度を高めてくれていると感じます。本当にありがたいです!

――「売れっ子」という言葉がピッタリな活躍ぶりですが、ご自身では実感はありますか?

森田:そう言っていただけることもあるのですが、自分たちではあまり自覚がないんですよね。芸能界のど真ん中にいるという感覚はないですね。営業に行くと信じられないくらい多くの人が集まってくれることもありますが、普段の生活で頻繁に声をかけられるわけでもないので、「本当に売れているのだろうか」という感覚です。

東ブクロ:「売れた」というのは、世間的に「テレビで見る人」というイメージが定着することだと思うんですよ。でも僕はまだその領域に全然立っていないと思うので、「売れてはないんやろな」と感じるわけです。

森田:僕もまだ「売れる前はさ…」というような話はできませんね。一瞬言いそうになるときもあるんですけどグッと堪えて、「テレビに出させていただく前は」という言い回しにしてます。「売れてない」とは思わないんですが、「売れてる」とも言えないというか…。

もしかしたら、その宙ぶらりんな状態が「カルチャー」なのかもしれません。カルチャーって“爆発的に売れている”わけではないですよね。よし、綺麗に伏線回収できたぞ!

――どんどん規模が大きくなっていますが、今後もこのライブ活動は続けていかれるのでしょうか?

森田:そうですね。形は変わるかもしれませんが、このライブは続けていかないといけないという、使命感のようなものがあります。これがなくなったら、本当にただのエロ番組の仕事しかなくなってしまいますから(笑)。芸人として保つためにも、毎年やっています。

――最後に、「さらば青春の光」としておふたりが考える「面白いこと」とは何でしょうか?

森田:はっきりとはわかりませんが、僕は裕福ではない家庭で育ったので当時の自分のような「貧乏な人」が笑えるようなものを作りたいという気持ちはあります。「富裕層が笑えるネタじゃないよな」というか、「笑うことじゃないよな」というか…。どちらかといえば庶民といえる人々が笑えるものを…と思って作っている感覚はありますね。なんというか…学生時代に悪いことをしている時の、あのワクワクした感覚って楽しかったじゃないですか。あれに近いかもしれません。

東ブクロ:僕は正直、全くわかりません。「面白いとは何か」って本当に難しい問題ですね。

――ありがとうございました。それでは、改めて12月3日に発売のライブDVD「八百長」の見どころを教えてください。

森田:僕は「伝えたいことがあるんだ」という路上ミュージシャンのコントで、僕が本当にギターを弾いているのかどうかを確かめてみてください。音楽を少しでもかじったことがある方ならわかると思いますが、知らない方はみんな僕が弾いていると思っていたという…。

東ブクロ:僕は最後のコント「DVボクサー」での“早着替え”ですね。実は最初からボクシングシューズを履き、下のパンツも仕込んでいます。それをうまくごまかしている部分に注目していただきたいです。早着替えが大変なので、衣装さんにズボンをボタンで剥がせるように作ってもらいました。DVDでは「よく見たらボタンついてんちゃうか」という点も楽しめるかもしれません。

森田:あとネタはもちろん一生懸命作りましたが、マンボウやしろさんの演出や、川谷さんの楽曲も含めて、非常に良い単独ライブになっていると思います。ネタのバリエーションも豊かで、飽きずに楽しんでいただけるはずです。

東ブクロ:シリーズ8作目となりますが、このDVDで初めて我々の単独ライブを見るという方もいらっしゃるかもしれません。これを機に過去作を振り返っていただくのも良いですが、今回の「八百長」が一番の出来であるとだけは言っておきます。

森田:ぜひ我々のカルチャー(笑)、浴びてってください。

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