初出船はスロースタート
港を出るとすぐに水深4mのポイントに到着。
「根掛かりが多いですから気をつけて」とのアナウンスで釣り開始となる。
持参したアルゼンチンアカエビを付けて投入。
オモリを底に着けてゼロテンションで待ち、3~5秒に1回のペースで20~30cm幅で小さく鋭く誘い、ゆっくり落とし込みを繰り返す。
1投目から全員にアタリがあるが、エサをかすめ取られたり、合わせても空振りでどうやらフグではなさそう。
このポイントではカワハギやカサゴ、ベラ、アジなどが釣れ上がり、魚だけでなく良型のマダコも顔を見せた。
小移動して水深5mのポイントで再開すると、すぐに右ミヨシのおケイさん、左ミヨシの牧野さんが20cm級のコモンフグを釣り上げる。
胴つき仕掛けを使っていた岡野さんは2点掛けを披露。
次のポイントは新舞子海岸の前で水深はなんと3mしかない。
今日は潮が濁っていたが澄んでいれば海底が見える浅さだ。
竿が曲がり、リールのハンドルを数回転させたくらいで海面に魚が浮いてきた。
釣れたのは25cm級のヒガンフグ。
仕立メンバーによればこれはまだまだ小さいそうで、皆の期待は30cm超えの太った良型とのことだ。
船内では順調にフグが上がっている。
いい場所に入ると何人かの竿が同時に曲がることも多く見られたので、ヒガンフグはある程度固まっているようだ。

▲開始早々マダコをゲット

▲当日のアベレージは25cm前後
根掛かりをかわして釣る
やがて右トモの小川さんが良型を掛けた。
いったん魚を浮かせたあとに重厚な突っ込みがきて、竿をのされながら引きに耐えている。
浅場だと引きも増幅されるようだ。
上がってきたのは待望の30cmオーバーのヒガンフグ。
「根掛かりが多いのでオモリを底から浮かしてアタリを待っていました。この調子で頑張ります」と小川さん。
その後もオモリを底から浮かしてアタリを待つが、それでも根掛かりはするらしい。
底に起伏があり、ぶら下がったカットウが根に引っ掛かるようだ。
オモリを底から高く上げるほど根掛かりのリスクは減るが、右胴の間の大島さんは、「フグがいる底付近をなるべく狙いたいので、周りの様子を見て根掛かりしている人がいないタイミングでオモリを底に着けるようにしています」と言いながらスパッと合わせ、30cmオーバーの本命をキャッチした。
おケイさんは根掛かりの多さを見越して、カットウの接続をハリス止めを使った捨てオモリ式ならぬ捨てカットウ式にしている。
この方法だと根掛かりしても仕掛けの全損は軽減される。
胴つき仕掛けで釣っていた岡野さんは、カットウが付いていないのでじっくりゼロテンでアタリを待てると言う。
すると突然引ったくられるようなアタリ。
ギュンギュン走られるので青物でも掛かったかと思ったらなんと良型のクロダイ。
釣った本人も皆さんもビックリ!
その後、潮が止まってアタリが遠くなり竹岡沖へ移動。
水深8mで再開するが、釣れてくるのはコモンフグやショウサイフグ、カサゴ、カワハギ、ベラなど。
しばらく流したがヒガンフグが釣れないため再び移動。
上総湊沖の水深4mで釣り始める。
各自が根掛かりに対応しながらアタリを出し、25~30cm前後のヒガンフグがポツポツ上がる。
「最初の1尾はカットウに掛かったけど、それからはエサバリばかり。根掛かりも多いし、カットウは外しました」とおケイさん。
この作戦が当たって12時半の時点で8尾。
牧野さんと大島さんはこのとき各7尾だったが、二人が根掛かりで仕掛けを交換している間におケイさんは9尾目を釣り上げた。
最後の流しで大島さんが30cmオーバーのヒガンフグを釣り上げたところで13時の沖揚がり。
釣果は25~35cmのヒガンフグを一人2~9尾。
コモンフグやショウサイフグも交じった。
船長によると、これから水温が下がって群れが固まればいい日はトップ20~30尾も珍しくないとのこと。
上総湊近辺でヒガンフグを狙う船が少ないだけに魚影が濃いのだろう。
内房でヒガンフグ狙うなら今がチャンス!

▲30cmオーバーになると引きも強烈

