「大人のおしりにかぶれができて痛い」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「大人のおしりにかぶれができて痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
かぶれ・接触皮膚炎・アレルギー性接触皮膚炎
お尻のかぶれの多くは、下着やナプキン、汗・摩擦による接触皮膚炎です。これは、接触皮膚炎のなかでも刺激性接触皮膚炎にあてはまります。皮膚バリアが壊れると赤みやヒリつき、しみる痛みが生じます。原因となる刺激を避け、ワセリンやステロイド外用薬で炎症を抑えると改善することが大半です。また下着の素材を綿に変えたり、ナプキンをかぶれにくいものに変えたりするのも有効です。強い痛みや広がりがある場合は皮膚科を受診しましょう。
アレルギー性接触皮膚炎
アレルギー性接触皮膚炎は、接触皮膚炎のなかでも、少量の刺激物質(ハプテン)で皮膚炎を起こすものです。ハプテンが体内に入って免疫応答が起こり、感作が成立した人に再度接触アレルゲンが触れ、皮膚の表皮細胞からサイトカインやケモカインなどの物質が産生されます。結果、リンパ球の応答などによって皮膚が障害を受け、アレルギー性皮膚炎が発症するというメカニズムが考えられています。アレルギー性接触皮膚炎は痔の治療薬や抗真菌薬などで起こることが多いです。ただちに原因となる外用薬を中止し、皮膚科を受診しましょう。
汗疹(あせも)
お尻はムレやすく、汗がたまると汗管が詰まって汗疹が起こり、細かい赤いブツブツやヒリつく痛みにつながります。
入浴で汗を流し、清潔と乾燥を保つことで軽快しますが、悪化すると炎症性の湿疹に移行することもあります。改善しない場合や広範囲に及ぶ場合は皮膚科での治療が必要です。
毛嚢炎
毛穴に細菌が入り込むことで起こる毛嚢炎は、お尻に赤く痛む小さなブツブツが出るのが特徴です。
強い摩擦や蒸れあるいは乾燥が原因となりやすく、放置すると痛みが増すこともあります。軽症であれば洗浄や抗菌薬外用で改善しますが、膿がたまる、数が増えるなど悪化傾向があれば皮膚科を受診してください。
皮膚カンジダ症
カンジダという真菌(かび)の感染症のなかには、カンジダ性間擦疹(かんさつしん)、いわゆるカンジダ性おむつ皮膚炎があります。ムレやこすれを背景にカンジダ菌が増殖すると、大人でもお尻のただれや強い赤み、縁がくっきりした発疹が現れます。
抗真菌薬の外用が治療の中心ですが、市販薬では改善しにくいことも少なくありません。市販薬は鎮痒剤など多種の成分が含有されているため、アレルギー性接触皮膚炎を併発することもあります。ジュクジュクして痛む状態が続く場合や、赤みが強くなったり、範囲が広がったりするときは早めに皮膚科へ相談しましょう。
また、カンジダ症のなかには、性器カンジダ症というものもあります。これは、皮膚の間に汗がたまりやすい人や、免疫が落ちたときに腟や外陰部でカンジダが増殖し、赤みやヒリつき、かゆみを伴うかぶれを生じるものです。抗真菌薬で治療できますが、自己判断で別の薬を塗ると悪化することもあります。かぶれを繰り返す、白いカスが付くなどの症状がある場合は皮膚科や婦人科へ相談しましょう。
裂肛(切れ痔)
排便時の強い痛みや少量の出血で気付く裂肛は、お尻の皮膚が切れることで周囲がしみて「かぶれ」のような痛みを生じることもあります。
便を柔らかく保つ治療や軟膏で多くは改善しますが、痛みが長く続く場合は慢性化の可能性があります。排便時痛や出血があるときは肛門科の受診が適切です。
「大人のおしりかぶれ」の正しい対処法・予防法は?
お尻のかぶれを早く落ち着かせるには、まず清潔にして摩擦やムレを避け、ワセリンや亜鉛華軟膏などの市販薬で皮膚を保護することが有効です。痛みが強いときは軽く冷やすと楽になります。ナプキンやおむつはこまめに交換し、肌に優しい素材を選ぶことが大切です。悪化を防ぐため、こすらず、かきむしらず、正しいスキンケアを心がけましょう。

