すぐに病院へ行くべき「ぽっこりお腹」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
ぽっこりお腹で強い腹痛や呼吸の症状がある場合は、内科へ
ぽっこりお腹はご紹介したような病気が隠れている可能性があります。特に、突然の激しい腹痛、吐き気・嘔吐、便もガスも全く出ないなどの症状は注意すべきです。緊急手術が必要となる可能性のある病気の可能性も考えられます。また、比較的短期間(数日〜数週間)で急激にお腹が張ってきた場合、は「腹水」が溜まっている可能性があります。また。女性の場合は産婦人科疾患の可能性も考えなければなりません。これらはあくまで一例です。いつもと違うお腹の張りや、他の気になる症状がある場合は、自己判断せず、かかりつけ医や専門の医療機関に相談することが最も大切です。
「ぽっこりお腹」が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「ぽっこりお腹」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
便秘
便秘のほとんどは、食生活の乱れ、運動不足、ストレスなどで腸の動きが悪くなる「機能性便秘」です。お腹が張る原因にもなります。まずは、水分や食物繊維を多く摂る、運動する、規則正しい排便習慣をつけるといった生活習慣の改善が基本です。
改善しない場合は薬物療法が行われます。市販薬が効かない、腹痛や血便がある、急に便秘になった場合は、他の病気の可能性があるため、消化器内科などを受診しましょう。
肥満症
肥満症とは、単に体重が多い「肥満」の状態に加えて、その肥満が原因で高血圧、糖尿病、脂質異常症などの病気の合併が予測される状態を指します。主な原因は、摂取カロリーが消費カロリーを上回る状態が続くことです。治療の基本は、食事療法と運動療法です。摂取カロリーを適切に制限し、ウォーキングなどの有酸素運動を継続することが中心となります。これらの方法で改善が難しい場合や、健康障害のリスクが非常に高い場合には、薬物療法や外科手術が検討されることもあります。BMIが25以上(特に30以上の方)で、健康診断などで高血圧、高血糖、脂質異常などを指摘された場合は、内科で相談しましょう。内科、内分泌内科、糖尿病内科、または「肥満外来」などの専門外来の受診も検討しましょう。
腸閉塞
腸閉塞とは、過去の腹部手術による腸の「癒着」や大腸がん、腸がねじれること(腸捻転)、腸の動き自体が麻痺することで腸の中身が流れなくなることでも起こります。そのため、お腹がパンパンに張り、ぽっこりお腹の状態になります。腸閉塞は緊急を要する病気です。治療は、まず絶食・絶飲とし、点滴で水分や栄養を補給します。鼻から管を入れて、腸に溜まった内容物を排出させることもあります。癒着が原因の場合はこれで改善することも多いですが、場合により、緊急手術が必要となります。激しい腹痛、嘔吐、排便・排ガスの停止、お腹の急激な張り。これらの症状が揃ったら、ためらわずに救急外来を受診してください。
大腸がん
大腸がんとは、大腸(結腸・直腸)の粘膜に発生するがんです。初期の段階では自覚症状がほとんどありませんが、がんが大きくなると、腸の内側が狭くなり、便が通りにくくなることがあります。その結果、便秘になったり、お腹が張ったりして、ぽっこりお腹の原因となることがあります。治療法は早期であれば内視鏡(大腸カメラ)、進行している場合は、外科手術が治療の中心です。さらに進行している場合や、再発予防のために、化学療法(抗がん剤)や放射線治療などを組み合わせて行うこともあります。便秘、便が細くなった、血便(便に血が混じる、便が黒い)、腹痛、お腹の張りが続く、理由のない体重減少。これらの症状がある場合は、早めに消化器内科を受診してください。また、症状がなくても、40歳を過ぎたら定期的に大腸がん検診(便潜血検査)を受けることが重要です。消化器内科、消化器外科を受診しましょう。
子宮筋腫
子宮筋腫は、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。小さいうちは無症状ですが、大きくなったり場所によっては、過多月経、月経痛、貧血、不妊の原因となることがあります。症状がなければ経過観察となりますが、症状が強い場合や不妊の原因となっている場合は、ホルモン療法や手術などの治療が検討されます。月経量が多い、ひどい月経痛、貧血、しこりが触れる、頻尿などの症状があれば、婦人科を受診しましょう。

