急性心不全の代表的な症状
代表的な症状は、突然の呼吸困難や強い息切れ、動悸、全身のむくみなどで、重症化すると肺水腫や意識障害を伴い生命に直結することが多いです。代表的な症状を以下で解説します。
呼吸困難
肺に血液がうっ滞することで呼吸困難が起こります。横になるとさらに悪化するため、体を起こして座位を保つことで一時的に楽になることがあります。しかしながら、根本的な改善には至りませんので、循環器科の早急な受診が不可欠です。急激に症状が進行することもあるので、自己判断での放置は危険です。早めの医療機関受診をお勧めします。
動悸
急性心不全の原因として不整脈が関連することが多く、動悸は代表的な症状の一つです。脈が極端に速い、乱れている、あるいは意識が遠のくような場合は危険です。深呼吸や安静で一時的に落ち着くこともありますが、改善しない場合は、循環器科や救急科を受診してください。突然の強い動悸は、致死性不整脈で心停止に直結することもあるため、緊急性が高い症状であることに留意してください。
全身のむくみ
心不全が進行すると血液の循環が滞り、足、顔、全身にむくみが起こります。特に、急激にむくみが進行する場合は急性増悪のサインです。まずは、塩分や水分を控え、下肢を高くして安静にしてください。多少症状が軽減することがありますが、根本的な対応にはならないため、速やかに循環器科を受診してください。
急性心不全を予防する可能性の高い食べ物
急性心不全を予防する可能性の高い食べ物には以下のようなものがあります。日常生活での積極的な取り入れを検討しましょう。
大豆製品
大豆には植物性たんぱく質やイソフラボンが含まれ、コレステロールの低下作用や血管内皮機能の改善に寄与します。結果、心不全のリスクを下げる効果が期待できます。なお、大豆製品に含まれるβ-コングリシニンはイソフラボンとは異なる大豆由来のたんぱく質です。このたんぱく質は、近年の研究では腸内環境を介して心不全の改善に寄与する可能性も報告されています。豆腐や納豆など、日本の食卓に取り入れやすい食品なので無理なく継続できることも利点です。
青魚
青魚にはEPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸が豊富に含まれており、動脈硬化や血栓形成を防ぐ効果が期待されます。これにより心筋梗塞や不整脈など急性心不全の引き金となる疾患のリスクを下げることが可能です。サバ、イワシ、サンマなどを積極的にとりましょう。
緑黄色野菜
緑黄色野菜には、抗酸化作用を持つβカロテン、ビタミンC、ビタミンEが多く含まれており、血管機能の維持に関与します。また、カリウムを豊富に含むため、体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を安定化させる作用もあります。結果、高血圧発症リスクや心不全を含む循環器疾患による死亡リスクの低下が期待できます。ほうれん草やブロッコリーなどを取り入れることをお勧めします。

