「吸ってみたい」もはや超少数派？
二十歳になると“解禁”されるものといえば飲酒と喫煙。タバコに関しては昭和や平成初期には映画やテレビドラマでも人気俳優がかっこよくたしなむシーンがよく見られ、その姿に憧れを感じる若者も少なくありませんでした。しかし平成後期以降はそうしたエンタメ作品から喫煙シーンが激減。公共施設は全面禁煙になる場所が増え、現代の喫煙者は肩身の狭い思いを強いられています。
そんな喫煙について令和の若者はどの程度関心を持っているのか。このたび10代・現役高校生を対象としたマーケティング情報サイト「ワカモノリサーチ」が、「20歳を過ぎたらタバコを吸いたいと思うか？」というアンケート調査を実施。その結果を発表しました。
調査は2025年9～10月、全国の現役高校生を対象にウェブ上で行い、男女計479人から回答を得たものです。「あなたは20歳を過ぎたらタバコを吸いたいと思いますか？」という問いに対し、「吸いたいと思う」は8.8％、「吸いたいと思わない」は91.2％と、圧倒的な差の付く結果となりました。
吸いたくないと答えた理由を自由記述で見ていくと、主に5つの意見に分類できるようです。まずは「たばこのにおいが苦手だから」「口が臭くなりそう」などニオイを気にするもの。さらに、「肺に悪く、これからの人生に関わるから」「体に悪影響があるものを自分から取り込みたいと思わないから」など体に悪いという主張も多数。現代の若者は大人世代以上に“タバコ ＝ 体に良くないもの”という意識が強いようです。
ほか、「お金もったいない」「値段が高いので他のことにお金を使いたい」と金銭面に関する声や、「お父さんが吸っていて嫌な思いしたから」「親が吸っていてとても気持ち悪くなるから」と家族に喫煙者がいてネガティブなイメージがあるとの声、加えて「体に悪いことをしていてカッコよくない」「ダセェし肺汚れる」と、そもそも喫煙行為をかっこ悪いと感じる若者も少なくない様子。昭和や平成初期ならタバコは「渋い」「大人っぽい」「ダンディー」などプラスのイメージもありましたが、令和の現代では通用しない価値観のようです。
一方、少数派である「20歳を過ぎたらたばこを吸いたいと思う」生徒からは、味や人生経験に関する意見が寄せられました。
タバコは一度吸い始めるとやめるのがなかなか難しいと言われる嗜好（しこう）品。令和の現代では、積極的には吸いたいと思わない若者が多いことが分かりました。
（LASISA編集部）
