「大腸がん」と「遺伝」の関係をご存じですか? 家族に大腸がん罹患者がいる場合に注意すべきこととは

「大腸がん」と「遺伝」の関係をご存じですか? 家族に大腸がん罹患者がいる場合に注意すべきこととは

「家族歴あり」だからこそ早めに始めたい検査とセルフケア

「家族歴あり」だからこそ早めに始めたい検査とセルフケア

編集部

大腸がんの家族歴がある人は、いつから検査や検診を受けるべきでしょうか?

柏木先生

ご家族が50歳未満で大腸がんを発症した場合には、診断された年齢より10歳若い時期から大腸内視鏡検査を開始することをおすすめします。これは、遺伝的なリスクを考慮した早期発見のための重要な指標です。該当しない場合でも、40歳を目安に一度内視鏡検査を受けておくと安心です。検査の間隔は、大腸ポリープの有無や切除した個数、病理結果などによって異なりますので、医師の判断に基づいて定期的な検査を継続することが大切です。

編集部

便潜血検査のメリットを簡単に教えてください。

柏木先生

大腸がんの早期発見には、便潜血検査と大腸内視鏡検査の両方が重要な役割を果たします。それぞれに特徴があるため、目的や状況に応じた使い分けが大切です。便潜血検査のメリットは、以下の点が挙げられます。
・自宅で簡便に実施できる
・検査費用が比較的安価
・非侵襲的で身体的負担が少ない
・食事制限が不要
・大腸がんの早期発見による死亡率低下が報告されている
これらの理由から、便潜血検査は大腸がん検診やスクリーニング検査として広く用いられており、定期的な実施が可能です。

編集部

便潜血検査のデメリットについてはいかがでしょうか?

柏木先生

便潜血検査のデメリットとしては、以下の通りです。
・病変があっても出血を伴わない場合は陰性となり、見逃す可能性がある
・痔などの良性疾患でも陽性となることがある
以上のような点がデメリットとして挙げられます。

編集部

大腸内視鏡検査のメリットについても教えてください。

柏木先生

大腸内視鏡検査のメリットとしては、これらの理由が挙げられます。
・大腸粘膜を直接観察でき、小さな病変やポリープも高精度に検出可能
・発見した病変をその場で生検・切除でき、予防的治療効果が高い
大腸の精密検査や治療として用いられる検査方法と言えます。

編集部

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)のデメリットはどうでしょうか?

柏木先生

大腸内視鏡検査のデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
・下剤や食事制限などの前処置が必要で、患者の負担が大きい
・穿孔や出血などの合併症リスクがわずかに存在する
・鎮静剤の使用や検査時間、医療資源・コストがかかる
・実施できる医療機関が限られている
総合的に、検討し定期的に検査を受けることが大腸がん予防や早期発見につながります。

編集部

家族歴のある人が、日常生活でできるセルフケアや注意点はありますか?

柏木先生

大腸がんは、生活習慣の改善によってリスクを大きく減らすことができる病気です。特に家族歴がある方にとって、日々のセルフケアは予防の鍵となります。その背景には「腸内環境」が深く関係しています。腸内環境が乱れると、大腸がんだけでなく、生活習慣病や認知症、うつ病など、さまざまな疾患のリスクが高まることが分かっています。今まで説明してきた食生活や運動のポイントを知っていただき、積み重ねることで健康な腸が育ち、大腸がんの予防につながります。家族歴がある方こそ、日々の暮らしの中でできる小さな工夫を大切にしていただけますと幸いです。

編集部まとめ

大腸がんは家族歴があるからといって防ぐことのできない病気ではありません。遺伝的な背景があっても、生活習慣や検査によって予防できる余地は十分にあると教えていただきました。食事や運動など、小さな工夫を積み重ね、適切なタイミングで検査を受けることが、ご自身やご家族の健康を守る第一歩です。本稿が読者の皆様にとって、大腸がん予防を前向きに考えるきっかけとなりましたら幸いです。

配信元: Medical DOC

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