疲れが取れない40〜50代へ 「肝臓病」を見逃さないための初期チェックポイントを医師が解説

疲れが取れない40〜50代へ 「肝臓病」を見逃さないための初期チェックポイントを医師が解説

田中 茉里子

監修医師:
田中 茉里子(医師)

・弘前大学医学部卒業 ・現在は湘南鎌倉総合病院勤務 ・専門は肝胆膵外科、消化器外科、一般外科

肝臓病の概要

肝臓病は、肝臓がウイルスや生活習慣などが原因で正常に機能しなくなる病気です。

肝臓病は、急性と慢性に分類され、それぞれ特徴が異なります。急性肝臓病の代表例としては、B型ウイルス肝炎やC型ウイルス肝炎などの急性肝炎や、服用した薬剤によって生じる薬剤性肝障害などが挙げられます。
一方、慢性肝臓病には、慢性肝炎や肝硬変、肝細胞癌などがあります。

肝臓は「沈黙の臓器」などとも呼ばれ、疾患を発症していても症状があらわれるまでには時間がかかるため「気付いたときにはすでに疾患が進行していた」というケースもあります。

そうならないように、定期的な検査が非常に重要です。初期段階で病気を発見し、適切な治療を行うことで進行を抑えることができ、肝臓の再生能力を生かして機能回復も期待できます。

肝臓病

肝臓病の原因

代表的な肝臓病の原因として、ウイルス感染、生活習慣、薬剤、自己免疫異常などが挙げられます。

ウイルス感染

慢性ウイルス感染では、主にB型肝炎やC型肝炎などのウイルスが原因で肝臓に炎症を引き起こします。B型肝炎は体液や血液を介して感染し、C型肝炎は主に血液を介して感染します。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが高まります。B型肝炎はワクチン接種で予防可能ですが、C型肝炎はワクチンが存在しないため、感染の早期発見と治療が重要です。

B型肝炎ウイルスの罹患者は約100万人、C型肝炎ウイルスの罹患者は、感染していることに気付かず受診していない人を含めると、約230~280万人と言われています。(出典:一般社団法人 日本肝臓学会「肝臓病の理解のために」)

慢性感染以外にも、ウイルス感染による急性肝炎もあります。

生活習慣

アルコール摂取や肥満、メタボリックシンドロームなどの生活習慣が影響して肝臓病を引き起こす場合もあります。

たとえば、長期的かつ過剰なアルコール摂取は、肝臓に負担が大きくかかり、アルコール性肝炎、肝硬変、さらには肝細胞癌などを引き起こすことがあります。アルコールは肝臓で分解される過程で「アセトアルデヒド」と呼ばれる毒素を作り出し、アセトアルデヒドが肝臓の細胞に損傷を与えます。

また、非アルコール性のものとして、肥満や糖尿病、メタボリックシンドロームが原因となり、肝臓病を引き起こします。非アルコール性の肝臓病には、良性である脂肪肝と肝硬変や肝細胞癌を発症する可能性があるものがあるため、アルコールを摂取していなくても油断してはなりません。

薬剤

長期間にわたる薬物の使用が肝臓病を発症することもあります。特に肝臓で代謝される薬物は、肝臓に負担をかけ、肝障害を引き起こしやすいことが知られています。
漢方薬、健康食品やサプリメントによる肝臓病も増加しています。

自己免疫異常

自己免疫の異常によって、自分の肝細胞などを攻撃することで引き起こされる肝臓病です。原因は明確ではなく、治療しないと肝硬変に進行するリスクがあります。

配信元: Medical DOC

提供元

プロフィール画像

Medical DOC

Medical DOC(メディカルドキュメント)は800名以上の監修ドクターと作った医療情報サイトです。 カラダの悩みは人それぞれ。その人にあった病院やクリニック・ドクター・医療情報を見つけることは、簡単ではありません。 Medical DOCはカラダの悩みを抱える方へ「信頼できる」「わかりやすい」情報をお届け致します。