肝臓病の治療
肝臓病の治療は、原因や進行度に応じて異なります。主な治療方法として、生活習慣の改善とともに薬物療法や重症の場合には外科的治療が行われます。
肝炎
肝炎の治療は、ウイルス性、アルコール性、非アルコール性など原因によって異なります。ウイルス性肝炎の場合、B型肝炎には抗ウイルス薬が使われ、C型肝炎にはインターフェロンや直接作用型抗ウイルス薬が有効です。
アルコール性肝炎の場合は、アルコールを完全に断つことが基本的な治療となり、重度の場合はステロイド剤などによる治療が行われることもあります。
また、非アルコール性脂肪肝炎の場合は、食事や運動の改善が治療の中心となります。
肝硬変
肝硬変は、肝臓が長期にわたり損傷と再生を繰り返すことで線維化をおこして硬くなり、正常な機能を果たせなくなった状態です。そのため、肝硬変の治療は進行を遅らせることが主な目的となります。
肝硬変を生じた原因(ウイルス感染やアルコールなど)を取り除くことが有効な治療となります。たとえば、アルコール性の場合は禁酒とともに栄養状態の改善や利尿薬の処方が行われます。
また、肝硬変では、腹水や黄疸などのさまざまな合併症を引き起こすため、合併症に応じた治療も必要となります。
肝細胞癌
肝細胞癌の治療は、手術やラジオ波焼灼療法、エタノール注入療法など、がん細胞を直接除去もしくは破壊する治療が行われます。他にも、抗がん剤や免疫療法、分子標的薬といった薬物治療、放射線治療、肝臓移植などが行われることもあります。
肝臓病になりやすい人・予防の方法
長期的かつ過剰なアルコール摂取をしている人や、メタボリックシンドローム、糖尿病などの生活習慣病がある人は肝臓病になりやすいと言えます。これらによって引き起こされるアルコール性肝疾患や非アルコール性肝疾患は、肝硬変や肝細胞癌に進行するおそれがあるため注意が必要です。
また、肝臓病のなかには遺伝的要因で発症リスクが上がるものもあるため、家族に肝臓病の既往歴がある人も肝臓病になりやすい傾向があります。
予防の方法としては、まずアルコールの摂取量を控えることが重要です。適量を守り、肝臓に負担をかけない生活を心がけましょう。また、バランスの取れた食事と適度な運動は、肥満や生活習慣病を防ぐことも不可欠です。
また、ウイルス性肝炎の予防として、B型肝炎の予防接種を受けることが推奨されます。感染を防ぐために血液や体液に触れないようにすることも大切です。
加えて、肝臓病は症状に気付かないことが多いため、定期的な健康診断を受けることも重要です。
関連する病気
B型肝炎C型肝炎アルコール性肝炎代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)
脂肪肝肝硬変ウィルソン病自己免疫性肝炎肝細胞癌
非アルコール性脂肪性肝炎
参考文献
一般社団法人 日本肝臓学会「日本肝臓学会ガイドライン」
一般社団法人 日本肝臓学会「肝臓病の理解のために」
厚生労働省「アルコールと肝臓病」
社会福祉法人 恩賜財団 済生会「薬剤性肝障害(やくざいせいかんしょうがい)とは」

