
キヨ(@shyoushin_mono)さんは、日常生活をコミカルに描いた短編漫画をSNSやブログなどで公開している。2025年1月に「福袋の中身が気になる」を投稿して注目を集めた。喫茶店の前で売られている福袋の中身を見知らぬおばさんに聞かれるというエピソードだ。福袋について聞かれた当時の心境やその他の作品などについて、キヨさんにインタビューした。
■作者のキヨさんは実体験をそのまま漫画にする創作スタイル



作者のキヨさんが短編漫画を描き始めた背景には、約20年前に出会った学園系の4コマ漫画の存在があるという。「登場人物たちがかわいく、ストーリーもゆったりほのぼのしていて見ているだけで癒やされたのを覚えています。私もそんな作品を作ってみたい」と感じたことが、創作の大きなきっかけになったと語る。当時つけていた日記に、誰もが一度は経験しそうなクスッと笑えるエピソードをストックしており、それらを作品づくりに活用しているそうだ。
「平成の米騒動を懐かしむ」という作品では、タイ米が世の中に流通した平成を思い出し、令和の米騒動との違いを描いた。作者自身、令和の米不足の際は「米の代わりに餅を食べていました」と明るく語り、きな粉餅が飽きることなくお気に入りだと明かしてくれた。開店前からスーパーに並んだ経験もあり、走って売り場に向かうお客さんを見て「本当に米不足なんだな」と実感したという。
また、見知らぬおばあさんから突然“福袋”について質問された出来事も、キヨさんの短編漫画のなかでも人気のエピソードだ。「店員さんではなく、店の外にいた私に聞くなんて不思議でおもしろかったです」と振り返る。帰宅後に福袋の中身が気になり、「一緒に開けばよかったかな」と少し後悔したそうだ。
近年は“体験型福袋”にも興味があるそうで、とくに「動物園の飼育員を体験できる福袋」が心をつかんだとのこと。日常の新しい体験が、そのまま漫画のアイデアにつながっていくのがキヨさんらしい。
ほっこり心がゆるむ作品が多いキヨさん。SNSやブログではほかのエピソードも多数公開されており、気になる方にはぜひ読んで欲しい。
取材協力:キヨ(@shyoushin_mono)

