「急性腹症」の前兆をご存じですか? 受診の判断基準と検査の流れを医師が解説

「急性腹症」の前兆をご存じですか? 受診の判断基準と検査の流れを医師が解説

急性腹症の前兆や初期症状について

急性腹症の初期症状は急激に起こる腹部の痛みです。
痛みが生じる部位は左右の上腹部や下腹部、みぞおち、へその周り、腹部全体などさまざまで、原因疾患によって異なります。

急性大動脈解離や尿管結石などでは背部痛が伴ったり、急性すい炎や消化性潰瘍穿孔などではショック状態を起こしたりすることもあります。

急性腹症の検査・診断

急性腹症の検査では、緊急度を判定するためにABCDの評価がおこなわれ、血液検査や画像検査、内視鏡検査、心電図検査、尿検査などで原因疾患の判定をおこないます。
痛みが生じる部位の確認や、腹部の触診、疾患に応じたテストなどをおこなって、原因疾患を推測することもあります。

ABCDの評価

ABCD(バイタルサイン)の評価は、急性腹症の緊急度や重症度を判定するために確認される項目の頭文字をとった言い方です。

患者の脈に触れながら声をかけ、気道(A:Airway)、呼吸(B:Breathing)、循環(C:Circulation)、意識レベル(D:Disability)の状態について確認します。
会話の成立や意識の清明さ、開眼の有無、呼吸の胸の動きや速さ、脈の早さ、皮膚の冷感や冷や汗の有無などを確かめ、30秒程度で評価します。

血液検査

血液検査では、白血球やヘモグロビンなどの血液細胞、電解質、肝臓、腎臓、炎症反応、筋逸脱酵素、血糖値などのマーカーを測定します。
原因疾患を特定するために、膵臓や心臓、感染症などのマーカーを調べることもあります。

画像検査

画像検査では主に超音波検査やCT検査を使用して、腹痛の原因となっている臓器について調べます。
CT検査はより緊急な対応が必要な場合は施行できないことがあります。
妊娠している女性に対しては、放射線による被爆を避けるために、超音波検査やMRI検査が用いられます。

内視鏡検査

内視鏡検査は食道や胃、大腸などの疾患が疑われるときに、内部をより詳細に確認するために利用されます。

心電図検査

みぞおち辺りに痛みがあり、心疾患の既往やリスクがある場合は、心電図検査をおこなって心筋梗塞の有無を確かめます。
腎臓梗塞などが疑われる場合は、心房細動が起きていないか確認する必要があります。

尿検査

尿管結石や妊娠が疑われる場合、尿検査によって、尿中の白血球や潜血、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)などを調べます。

配信元: Medical DOC

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