「胸部大動脈瘤」になりやすい人の特徴をご存じですか? 生活習慣改善でできる対策を医師に聞く

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胸部大動脈瘤の治療

胸部大動脈瘤の治療法は、主に次の3つです。

外科手術

ステントグラフト内挿術

内科治療

治療の目的は、動脈瘤の破裂を防ぐことです。

破裂しやすい動脈瘤の特徴は「最も太い部位が5.5cmを超えている」「半年で5m以上拡大している」「嚢状の形である」です。これらの状態のときに、外科手術やステントグラフト内挿術を検討します。(出典:一般社団法人日本循環器学会「2020年改訂版大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン」)

外科手術

外科手術は、動脈瘤を直接取り除き人工血管に置き換える方法で、特に動脈瘤が破裂する危険性が高い場合や、症状を引き起こしている場合に選択します。
手術の種類としてはヘミアーチ置換術や部分弓部置換術、全弓部置換術などがあります。

外科手術では、血流を一時的に止めなければならないため、人工心肺装置を使用して血液を循環させながら行うことが多くあります。
手術のリスクとしては、合併症として脳梗塞や下半身麻痺などの合併症が起こる可能性があります。また、動脈瘤が破裂する前に手術した場合は手術による死亡率が1.2〜8.8%とされていますが、動脈瘤が破裂した後での緊急手術では、死亡率が19.4〜50%と高くなります。(出典:日本血管外科学会「血管の病気(血管病)について胸部大動脈瘤って?」)

ステントグラフト治療

ステントグラフト治療は、カテーテルを用いてステントと人工血管を組み合わせた器具(ステントグラフト)を血管内に挿入し、動脈瘤の拡大を防ぐ治療法です。

外科手術に比べて、ステントグラフトでの治療は身体への負担が少なく、回復が早いのが特徴です。しかし、完全に動脈瘤を取り除くわけではないため、定期的な検査が必要になります。術後はエンドリーク(血液漏れ)の有無や、動脈瘤の大きさの変化を確認する必要があります。

内科治療

胸部大動脈瘤が小さい場合や手術のリスクが高い場合には、内科的な治療が選ばれることがあります。血圧を下げる薬を飲んだり、生活習慣を改善したりして動脈瘤の拡大の進行を抑えることが目的です。

胸部大動脈瘤になりやすい人・予防の方法

胸部大動脈瘤は、破裂すると死に至る可能性があるため、早期発見と予防が重要です。

胸部大動脈瘤になりやすい人の特徴は、以下の通りです。

高血圧や動脈硬化がある人:高血圧は血管に対する圧力を増加させ、動脈瘤の破裂のリスクを高める。特に、血圧管理が不十分な場合、動脈瘤の形成が促進される

喫煙者: 喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進行させる

家族歴のある人: 大動脈瘤や心血管疾患の家族歴がある場合、リスクが高まる

高齢者: 加齢に伴い、血管が弾力を失い、動脈瘤が発生しやすくなる

高血圧がある人は、定期的に血圧を測定し、医師の指示に従って治療を行うことが重要です。生活習慣の見直しや薬物療法を通じて、血圧を正常に保つようにする努力が欠かせません。

また、喫煙を続けることは、心血管系に悪影響を及ぼすため、禁煙することでリスクを大幅に減少させることができます。病院や市区町村で実施されている禁煙支援プログラムを利用することも効果的です。

ほかにも、バランスの取れた食事や定期的な運動、ストレス管理は、動脈瘤のリスクを減少させます。定期的な健康診断を受けたり、必要に応じて医療機関を受診したりして、医師に相談しながら胸部大動脈瘤を予防することが重要です。


関連する病気

胸部大動脈瘤

胸腹部大動脈瘤

腹部大動脈瘤マルファン症候群エーラス・ダンロス症候群

参考文献

胸部大動脈瘤って?|日本血管学会

2020 年改訂版大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン|日本循環器学会 / 日本心臓血管外科学会 / 日本胸部外科学会 / 日本血管外科学会合同ガイドライン

配信元: Medical DOC

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