歯並びの乱れは見た目だけの問題ではありません。実は、顎の骨格が大きく影響しており、放置すると口腔内の健康だけでなく全身にも悪影響を及ぼす可能性があります。
骨格性の不正咬合は、遺伝的要因や顎の発育異常が原因となることが多く、適切な時期に専門的な診断と治療を受けることが重要です。
出っ歯や受け口、顎のずれなど骨格に起因する歯並びの問題は、多くのトラブルを引き起こす要因となるでしょう。具体的には口呼吸や顎関節症、咀嚼障害などが挙げられます。
特に成長期の子どもにおいては、顎の成長を利用した治療が可能なため、早期発見・早期治療が望ましいとされています。
矯正治療によって歯並びを整えることで、むし歯や歯周病のリスク軽減と正しい咀嚼機能の獲得が可能です。これにより生涯にわたる口腔の健康維持につながるでしょう。
本記事では、骨格と歯並びの関係性から矯正治療の効果や方法、不正咬合を放置するリスクまで詳しく解説します。
骨格と歯並びの関係性とは

歯並びは、歯の位置や大きさだけでなく、顎の骨格が大きく影響を与えます。
上顎と下顎の位置関係や大きさのバランスによって、噛み合わせや歯列の状態が決まるためです。
顎骨が小さいと歯が収まるスペースが不足し、歯が重なり合う叢生(そうせい)になりやすくなります。
一方で、顎が大きい場合は、歯と歯の間に隙間が生じます。また、上顎と下顎の位置関係のずれが、出っ歯や受け口を引き起こす要因です。
顎の発達不全は、歯並びだけでなく全身にも悪影響を及ぼす可能性があります。噛み合わせの不調和により、顎関節への負担が増加し、顎関節症を引き起こすリスクが高まります。
さらに、正しく噛むことができないと、食べ物を十分に咀嚼できない状態です。これが消化器官への負担増大の原因です。
このように顎骨のバランスは、口腔内の健康だけでなく、全身の健康にも深く関わっています。
骨格が原因で歯並びが乱れてしまうケース

骨格性の不正咬合には、いくつかの代表的なパターンが存在します。顎の成長や位置の異常は、さまざまな歯並びの問題を引き起こす要因です。
遺伝的要因の関与も多く、早期の診断と適切な治療が求められるでしょう。
骨格性の問題を放置すると、噛み合わせの悪化だけでなく、顎関節への負担や顔貌の変化にもつながる可能性があります。
特に成長期の子どもの場合、顎の成長をコントロールしながら治療を進めることで、より効果的な治療結果が得られるでしょう。
適切な時期に矯正治療を開始することで、将来的な外科手術を回避できるケースもあるため、気になる症状がある場合は早めの相談が重要です。
顎の成長不全や過成長
顎の成長に異常があると、歯並びに直接的な影響を与えます。下顎の成長が不十分な場合、上顎前突(出っ歯)となり、上の前歯が前方に突き出た状態になるでしょう。
逆に下顎が過度に成長すると、下顎前突(受け口)となり、下の前歯が上の前歯よりも前に出てしまいます。上顎の発育不全では、お顔の中央部の陥没も特徴的です。
これらの成長異常は遺伝的要因が強く関与しており、成長期に適切な治療を行えば、将来的な外科手術のリスクを減らすことができます。
顎の位置のずれ
顎の位置が左右にずれている場合、お顔の非対称や噛み合わせの異常を引き起こします。
交叉咬合という状態では、上下の歯が正しく噛み合わず、左右どちらかにずれて噛むようになるでしょう。
この状態が長期間続くと、顎関節に過度な負担がかかり、顎関節症を引き起こす原因になります。
また、成長期の子どもで顎の位置のずれを放置すると、成長に伴ってお顔が曲がってしまう可能性も否定できません。
顎の位置異常は、早期に発見して矯正治療を開始できれば、よりよい結果が得られます。

