【寝る時】寒さ対策のポイント
ここでは、冬キャンプで寝るときに寒いという悩みの解消に役立つアイデアを紹介します。
【ポイント1】冬用の温かい寝袋を用意
冬キャンプの必需品として紹介したとおり、性能の高い寝袋を用意する必要があります。
寝袋には快適温度のほか、「限界温度(リミット温度)」の表記もあります。限界温度とは命の危険がおよばない最低限の温度を示すもので、快適に眠れるわけではありません。
したがって、寝袋を選ぶときは、必ず快適温度を基準にしましょう。
また、封筒型は自宅の布団と同じようにゆったり使えますが、すき間から暖かい空気が逃げてしまいがち。そのため、冬キャンプには体にフィットして空間ができにくいマミー型がおすすめです。
【ポイント2】冬用のマット、コットで底冷え対策
マットやコット(キャンプ用簡易ベッド)も冬キャンプの必需品です。
断熱性はもちろん、厚みがあり、クッション性の高いものを選ぶと快適性が上がります。
特に「インフレータブルマット(自動膨張機能付きのマット)」や「エアーマット」は断熱性が高く、厚みもあるので冬キャンプにおすすめです。
【ポイント3】電源いらずのあったかアイテムを活用する
電源が使えないキャンプ場でも、電気なしで使える湯たんぽやカイロなどを活用すると、手軽に暖を取れます。
湯たんぽは就寝前に寝袋に入れておくほか、膝の上にのせたり、抱えたりして体を温めることも可能です。
ただし、同じ場所に当て続けると低温ヤケドになるリスクがあるので、必ずカバーやタオルで包んで、直接肌に触れないようにしましょう。
カイロは使い捨てのほか、繰り返し使える充電タイプもありますが、電源が使えない場合は、使い捨てが便利。
使い捨てタイプには貼るカイロ・貼らないカイロがあるので、用途や使用シーンに応じて使い分けるのがおすすめです。
【ポイント4】電源ありならホットカーペットや電気毛布を利用
「電源付きサイトを利用する」「ポータブル電源を持参する」といった場合には、ホットカーペットや電気毛布などの暖房器具も活用しましょう。
火を使わない電気暖房器具であれば、寝るときも安全で快適です。
ただし、使える電気容量の制限には注意が必要です。使用する暖房と、その他の電気機器の合計消費電力(W)が制限容量を超えないようにしてください。
【ポイント5】さらに対策するならヒーター・ストーブ
灯油ストーブや薪ストーブといった燃焼系暖房器具は、電気式のものよりパワフルで、よりしっかりとテント内を温められます。
ただし、一酸化炭素中毒を引き起こすリスクがあるので細心の注意が必要です。
事故防止のために、こまめな換気に加え、一酸化炭素チェッカーをテント内に設置して、一酸化炭素濃度を常時監視しましょう。
また、燃焼系暖房は火災のリスクもあります。
寝る前には消火するといった基本的な工夫に加えて、万が一の場合に備えて「難燃性の生地が採用されているテントを選ぶ」「薪ストーブの場合は煙突用の穴が装備された専用テントを使用する」などの対策を施すのが大切です。
【テント】寒さ対策のポイント
暖房器具などを使ってテント内の空気を温めても、なぜか「テントが寒い」ということも。
ここでは、そんな悩みの解決に役立つ、寒さ対策のポイントを紹介します
【ポイント1】地面からの冷気(底冷え)を防ぐ
冬キャンプでは、地面からの冷気によって身体が冷えてしまうことが少なくありません。
就寝時にマットを活用するほか、グランドシートやテントマットなども活用し、テント内全体で底冷え対策を徹底するのがおすすめです。
【ポイント2】外部からの冷気の侵入を防ぐ
暖房器具で空間を温めても、外部から冷気が入ってきてしまうと、一気に温度が下がってしまいます。
冬キャンプの場合、断熱効果が高い「ダブルウォール構造(二重構造)」のテントを選ぶのがおすすめ。
また、裾部分にスカートが装備されていると、地面とテントの隙間から冷たい風が吹き込むのを防止するとともに、テント内から暖気が流出するのを防げます。
その他、テントの出入り口やファスナーといった小さな隙間も冷気の侵入経路になるので、使わないファスナーはきっちり締め、隙間をふさぐといった工夫も大切です。
【ポイント3】結露を防ぐ
テント内の寒暖差で発生する結露(水滴)を防ぐことも、寒さ対策に役立ちます。
吸湿性・通気性に優れたコットンやTC素材(ポリコットン)のテントは結露しにくいので、冬キャンプ用のテントとして適しています。
また、適度に外気を取り入れて換気すると、テント内の湿度が下がり、結露の発生を抑えられますよ。
効率的に換気ができる「ベンチレーション」が備わっているテントを選ぶのもおすすめです。
結露が発生してしまった場合には、ギアが濡れたり、凍ったりする前に布やタオルなどで早めにふき取りましょう。

