「先天性風疹症候群」を防ぐために 妊娠前に知っておくべき抗体検査とワクチンを医師が解説

「先天性風疹症候群」を防ぐために 妊娠前に知っておくべき抗体検査とワクチンを医師が解説

先天性風疹症候群の治療

先天性風疹症候群の治療は、症状の種類や重症度に応じて実施します。

難聴の治療

難聴は人工内耳を植え込みする手術や、補聴器の装着などによって治療します。

白内障の治療

白内障は手術が可能と判断された時点で、水晶体を除去し人工の水晶体を挿入する手術をおこないます。
目の白濁が長期間に及ぶと視力に障害が出る可能性もあるため、可能な限り早く治療することが望ましいです。

先天性心疾患の治療

先天性心疾患の治療は、程度によっては自然治癒することもあるため経過観察する場合もあります。
外科的治療を要する場合、手術ができると判断した時点で動脈管開存症や心室中隔欠損床などに対する手術を実施します。

先天性風疹症候群になりやすい人・予防の方法

先天性風疹症候群になりやすいのは以下のような人です。

風疹の予防接種を受けていない妊婦の胎児

風疹に対する免疫が低下している妊婦の胎児

風疹が流行している地域に住んでいる、または流行している地域へ渡航する妊婦の胎児

これらをふまえて、先天性風疹症候群を予防するためには、風疹の予防接種を受けることが重要です。

日本では1歳と小学校入学前に風疹の予防接種が必要とされていますが、これらの機会を逃した人や十分な免疫を持っていない人もいます。

妊娠を計画している女性は事前に風疹の抗体検査を受け、抗体価が低い場合は風疹の予防接種を受けることが推奨されています。ただし、風疹の予防接種後2カ月程度は避妊が必要です。(出典:厚生労働省「風しんについて」)

またパートナーや家族が十分な免疫を持っていることも、間接的な予防につながります。
妊娠している女性がいる周りの人は風疹の抗体検査を受け、 必要に応じて風疹の予防接種を受けましょう。

妊娠している女性は風疹ワクチンを接種していても、流行情報には注意をし、手洗いやうがいなどの感染予防対策を徹底しておこなってください。


関連する病気

難聴白内障緑内障

精神発達遅滞

心室中隔欠損症

動脈管開存症


参考文献

国立感染症研究所「先天性風疹症候群とは」

国立感染症研究所「風疹とは」

国立感染症研究所「先天性風疹症候群に関するQ&A」

小児慢性特定疾患情報センター「先天性風疹症候群」

厚生労働省「風しんについて」

工藤典代「先天性風疹症候群の予防と対応」千葉県県立保健医療大学健康科学部栄養学科

東京都感染症情報センター「風しんQ&A」

配信元: Medical DOC

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