「血圧を下げる薬」にはどんな『種類』があるかご存じですか?服用の注意点も医師が解説!

「血圧を下げる薬」にはどんな『種類』があるかご存じですか?服用の注意点も医師が解説!

高血圧の対処法・改善法は?

高血圧の対処法や改善法について、解説していきます。

血圧は薬の服用がないと下がらないのか

人によっては、生活習慣の改善(減塩・運動・痩せることなど)で血圧が下がることもあります。高血圧の治療は、まずは生活習慣の見直しから始まります。
ただし、血圧が非常に高い方や高血圧によって脳や心臓の病気になるリスクの高い方は、「高血圧」と診断された地点で薬が始まるケースも少なくありません。
また、薬を服用して血圧が安定している場合、薬をやめると血圧が上がる可能性が高いと考えられます。血圧の薬の必要性はご自身の血圧や持病などによって異なるため、受診時に医師と相談してみてください。

生活習慣を改善すると血圧は下がるのか

以下のような生活習慣を改善すると、血圧が下がることが期待できます。

生活習慣の注意 具体例やポイント

食塩制限 ・食塩を1日6g未満に制限する
・減塩食品に切り替える、管理栄養士による指導を受けるなどの方法がある

カリウム不足を防ぐ ・1日あたり野菜350g、果物200g、低脂肪牛乳や乳製品、緑茶、コーヒーなどを組み合わせて摂取する
・主食に全粒穀物を取り入れる、豆類や魚類を積極的に取り入れるなども効果的
・腎機能低下によってカリウム制限がある方は、医師の指導を優先する

肥満を防ぐ ・BMIは25未満を維持する

運動する ・有酸素運動とレジスタンス運動(筋力トレーニング)を組み合わせる
・有酸素運動は毎日30分以上(10分以上の継続が望ましい)、レジスタンス運動は8~10種類の運動を2~4セットおこなうとよい
・無理のない範囲から少しずつ増やしていく

節酒・禁煙する ・男性ならアルコール量にして20~30mL、女性はその半分の10~20mL以下に制限する
・加熱式たばこをはじめとする新型たばこを含め、禁煙する

睡眠やストレスに注意する ・6~8時間を目安に十分な睡眠をとる
・ストレスを溜めないようにする

生活習慣の改善は、高血圧の予防だけでなく、治療開始後も薬の効果を助けたり、体調を良くしたりするのに役立ちます。できることから少しずつ始めてみてください。

「血圧を下げる薬」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「血圧を下げる薬」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

血圧が高い人はどのくらいの数値から薬を飲むべきですか?

伊藤 陽子(医師)

どのくらいの血圧から薬が必要になるかは、「現在の血圧」と「その方が持つ心臓・脳の病気に関わるリスク」によって異なり、個人差があります。
たとえば血圧が140/90mmHgの基準値を少し超えた場合、その方に脂質異常症や喫煙習慣、脳や心臓の持病がなければまずは生活習慣の改善で様子を見ます。ただし、同じ140/90mmHgを少し超えた場合でも、脳や心臓の持病、糖尿病、たんぱく尿をともなう慢性腎臓病などのある方は、すぐに血圧の薬を開始することもあります。
なぜなら、高血圧の治療目的は単に「血圧を下げること」ではなく、「持続的な高血圧によって起こる脳や心臓のリスクを下げること」「高血圧の方がより健康で快適に暮らせるようにすること」だからです。そのため、リスクが脳や心臓の病気になるリスクが高い方ほど、薬物治療によるしっかりとした血圧コントロールが早くから必要になります。気になることは主治医に確認し、疑問点を解消して治療にのぞみましょう。

高血圧に効く代表的な薬はなんでしょうか?

伊藤 陽子(医師)

高血圧に効く代表的な薬は、以下の5種類です。
・カルシウム拮抗薬
・アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
・アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)
・β遮断薬
・利尿薬
これらの薬はそれぞれ異なる方法で血圧を下げ、場合によっては組み合わせることもあります。
現在の日本で治療のベースによく使われるのは、カルシウム拮抗薬とARBです。どちらも血圧を下げる効果が安定しており、臓器を保護する効果も期待できます。
ただし、使う薬の種類や量は、血圧の状態や持病の有無などによって異なります。どの薬が一番効くかは人によって異なるため、医師の処方した種類と量を守って服用しましょう。

自分に合う血圧の降圧剤は何科の病院で相談できますか?

伊藤 陽子(医師)

降圧薬については、内科で相談できます。
心不全や狭心症などの病気もある場合は循環器内科、腎機能の低下がある場合は腎臓内科が専門ですが、「内科」であれば基本的な高血圧の治療は問題なくおこなえます。ただし、紹介状を持たずに入院のベッド数が200床以上ある総合病院を受診すると、「保険外併用療養費(選定療養費)」という自費の負担が発生する可能性があります(令和7年11月現在)。そのため、まずは地域のかかりつけを担う内科クリニックや中小病院が基本の受診先となるでしょう。
血圧の治療は、長く続けることが基本です。「健康診断で血圧の異常を指摘された」「過去に血圧の薬を飲んでいたが、やめてしまい最近血圧が上がっている」などの方は、ご自分が相談しやすい内科をぜひ探してみてください。

高めの血圧を下げる薬で注意すべき副作用はありますか?

伊藤 陽子(医師)

高血圧の薬にも副作用はあり、とくに注意すべき内容は薬の種類によって異なります。
代表的な副作用を、いくつか紹介します。
・めまい・ふらつき:薬を飲み始めて体が慣れるまでや、血圧が下がりすぎたときに起こりやすい
・むくみ・ほてり:カルシウム拮抗薬によって血管が広がると起こる場合がある
・空咳:息苦しさのない乾いた咳で、ACE阻害薬で起こる場合がある
・徐脈:β遮断薬によって脈がゆっくりになりすぎると起こる場合がある
・唇の腫れ:ARBやACE阻害薬によってまれに起こる
副作用の種類や強さと現在の体調によって、薬を継続するか変更・減量するかは異なります。気になる症状が出た際は、早めに主治医へ相談しましょう。

配信元: Medical DOC

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