デュピュイトラン拘縮の治療
デュピュイトラン拘縮では大きく分けて以下の2つの方法で治療を進めていきます。
注射による保存療法
外科的に硬結を取り除く手術
注射による保存療法
デュピュイトラン拘縮にはコラゲナーゼ注射という、コラーゲンを分解する作用がある注射が有効です。手掌腱膜の硬結は組織の繊維化によって起こるため、繊維化した組織のコラーゲンが分解されることで拘縮の改善が期待できます。
硬結の数が少なく組織の繊維化が進んでいない状態であれば、繊維化を抑制する薬剤(トリアムシノロン・アロプリノームなど)の注射も効果的です。これらの注射薬は硬結に至る過程の繊維化を抑制する作用が主であるため、初期のデュピュイトラン拘縮に対して効果があります。
外科的に硬結を取り除く方法
注射で十分な効果が得られなかった場合、手術によって硬結を取り除きます。手術後はリハビリや装具によって手指の機能回復を図ります。リハビリは術後再発の可能性も考慮して慎重に進めていきます。
デュピュイトラン拘縮になりやすい人・予防の方法
デュピュイトラン拘縮になりやすい人は、以下に挙げる特徴があります。
家族にデュピュイトラン拘縮の発症歴がある
高血圧や糖尿病などがある人
手指の外傷を繰り返している
デュピュイトラン拘縮は遺伝的要素があると考えられており、家族にデュピュイトラン拘縮がある人は、発症リスクが高くなりやすいです。高血圧や糖尿病、手指の外傷も血流の悪化によって血栓を形成し、デュピュイトラン拘縮を合併しやすくなります。
デュピュイトラン拘縮の明確な予防方法はありません。しかし、手指の屈筋や手掌筋膜のストレッチによって、手のひらの血流が悪くなるのを防げます。手指の屈筋や手掌筋膜を効率的に伸ばすために、全ての手指を手の甲側に反らしてみましょう。また、規則正しい生活や有酸素運動を取り入れて、高血圧や糖尿病を予防することも大切です。
関連する病気
高血圧糖尿病参考文献
日本整形外科学会デュピュイトラン拘縮
日本手外科学会デュピュイトラン拘縮
椙山秀昭 et al デュプイ トラン拘縮の3例 皮膚第39巻第3号1997年
田口学 デュピュイトラン拘縮に対するコラゲナーゼ注射療法と注射療法後の術後早期手指可動域の比較検討ー特に屈曲可動域についてー 整形外科と災害外科69巻1号2020年
厚生労働省 コラゲナーゼ製剤の使用に当たっての留意事項について

