マンガの海賊版サイトをめぐり、東京地裁が米CDNサービス大手「クラウドフレア」に総額約5億円の賠償命令を下した訴訟で、同社は12月4日、知財高裁に控訴したと発表した。
クラウドフレアが海賊版サイトにCDNサービスを提供していたとして、大手出版社4社がクラウドフレアに損害賠償を求めていた。
東京地裁は11月19日、同社の著作権侵害の幇助を認める判決を下していた。
●「国際的な判例と一致しない」
同社は12月4日、次のような声明を発表した。
「Cloudflareは、コンテンツに対して中立的なパススルー・サービスであるCDNのようなインターネット基盤が第三者のウェブサイトにおける著作権侵害を助長したとして責任を問われるという判決の結論に対して、引き続き、敬意を表しながらも異議を唱えます」
「国際的な判例と一致しない点、透明性、公平性、適正手続を揺るがしかねない点、デジタル・イノベーションの促進を脅かしかねない点は依然として重大な懸念事項です」
「Cloudflareは、効率的で安全で信頼性が高く、開かれたインターネットを支える法的原則の維持に尽力します。日本および世界全体でこのビジョンを実現するために不可欠な責任免除の保護を勝ち取るため、控訴審において主張・立証を尽くして参ります」

