逆流性食道炎が食事に気を付けていても改善されない場合

食事内容や食習慣に気を付けているのに逆流性食道炎が治らない場合どうすればよいですか?
生活習慣を整えても症状が続く場合は、胃酸の逆流そのものが強い、または食道粘膜の感受性が高まっている可能性があります。まず、食事制限の内容を見直しましょう。脂質や刺激物を控えていても、量が多かったり、食後すぐ横になったりしていると症状は改善しにくくなります。
体重が増えて腹圧が高まると逆流も起こりやすいため、体重管理も大切です。さらに、睡眠中の逆流を防ぐために枕やベッドの上半身を10〜15cmほど高くして休む方法も効果的とされています。
それでも症状が続く場合は、消化管の運動障害や食道の過敏性など、ほかの要因が関与していることもあるため、消化器内科を受診しましょう。
病院での逆流性食道炎の治療法を教えてください
病院での治療は、胃酸の分泌を抑える薬が中心です。主に用いられるのはプロトンポンプ阻害薬(PPI)で、胃酸を強力に抑えることで症状の改善と炎症の治癒が期待できます。通常は1日1回、8週間ほど内服して経過をみます。PPIを使用しても症状が十分に改善しない場合は、カリウムイオン競合型酸分泌抑制薬(P-CAB)への変更を検討します。P-CABは作用が早く、飲み始めた日から胃酸を強く抑えることができます。
薬による治療で効果が得られない場合には、内視鏡検査で炎症の程度や食道裂孔ヘルニアの有無を確認し、必要に応じて外科的治療を検討することもあります。
編集部まとめ

逆流性食道炎は、薬の治療だけでなく、日々の食生活の工夫が症状の改善に欠かせません。脂っこい料理や刺激の強い食材、アルコール、カフェインなどは胃酸の逆流を助長しやすく、控えることがすすめられます。一方で、消化がよく刺激の少ない食材を選び、脂肪分を減らした調理法を意識することで、胸やけや喉の違和感を軽くできる場合があります。
また、食事の時間や姿勢も重要なポイントです。就寝前の飲食を避け、食後は背筋を伸ばしてゆっくり過ごすことが大切です。体重の増加を防ぎ、腹圧を減らすことも症状の予防につながります。
食事や生活を見直しても症状が続く場合は、医師による診察と薬の調整が必要です。早めに受診し、生活指導と薬の治療を併せて行うことで、より快適な毎日を取り戻すことができます。
参考文献
『胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 2021(改訂第 3 版)』(日本消化器病学会)
『生活習慣と食道疾患』(日本消化器病学会雑誌)

