胃がん年齢別の生存率
2014年~2015年に胃がんと診断された患者さんのデータを基に集計された、国立がん研究センターが報告している院内がん登録の報告に基づいて解説します。
また、ここでの生存率は、ネットサバイバル(がんのみが死因となる状況を仮定して計算した生存率)を用いています。
30代の生存率
30代のみの報告が無いため、0歳~39歳での胃がんの5年生存率を示します。0~39歳での胃がんの5年生存率は男性で63.8%、女性で55.5%、全体で61.5%となっています。40代以上での生存率と比較し、やや低いです。これは、若者では不調を感じた後に医療機関を受診するまでが、遅れてしまう可能性が考えられます。また、若年で多く発症するスキルス胃がんは、進行が早く予後が不良です。このため、この年代での生存率が低くなっていることも考えられます。
40代の生存率
40代での5年生存率では、男性で71.2%、女性で70%、全体で70.7%です。30代までの生存率と比較してやや改善がみられます。40代での胃がん発生も少ないため、医療機関を受診することが遅くなり、胃がんの発見が遅れてしまうのかもしれません。
50代の生存率
50代での5年生存率では、男性で76.2%、女性で73.5%、全体で75.4%となっています。全年齢の中で最も生存率が高い年代と言えます。
60代以上の生存率
60代での5年生存率では、男性で74.5%、女性で73.9%、全体で74.4%となっています。70代での5年生存率では、男性で71.6%、女性で74.2%、全体で72.3%です。80代以上での5年生存率では、男性で59.9%、女性で60.2、全体で60%です。50歳代をピークとしてその後徐々に生存率は低下していきます。これは、年代が上がると胃がん以外の全身状態により治療が十分にできなかったり、合併症が起こることで命を落とすことも考えられます。
胃がんになりやすい人の特徴
喫煙者
喫煙は胃がんのリスクであることが分かっています。非喫煙者と比較して喫煙者では胃がんのリスクが1.6倍となる事が報告されています。このため、禁煙をすることが大切です。
アルコール多飲
アルコールの多量摂取は、胃がんのリスクです。日本の研究報告では、男性において、1日当たりのエタノール摂取量23g以上では非飲酒者と比較して胃がんのリスクが増加することが分かっています。このリスクは、エタノール量が増えれば増えるほどリスクが増加します。このリスクは、23~46g/日で1.09倍、46~69g/日で1.18倍、69~92g/日で1.21倍、92g/日以上で1.29倍です。女性ではこの傾向がはっきりしませんでしたが、飲酒量が男性より少ないためと考えられ、男性と同様に節酒することがすすめられます。
1日エタノール量23g/日未満(日本酒で1合、ビール500ml程度)での節酒を実践しましょう。
塩蔵食品、塩分摂取量が多い
日本人は元々欧米より塩分摂取量が多いです。塩分摂取が多い、また塩蔵食品(干物、漬物、魚卵など)の摂取が多いことは、胃がんのリスクとなる事が分かっています。なるべく薄味に、また塩蔵食品の摂取を控えめにすることがすすめられます。

