
10月上旬、残暑も和らいだ頃から好調の声が聞こえ始めていた那珂川へ。今シーズンも盛期には渇水、青ノロと苦しんだ那珂川であったが、秋になり水況が改善されたようだ。ここ最近、尺鮎が出たとの情報もあり、大鮎釣りでも賑わいを見せていた。そんな久方ぶりの那珂川では思いもよらぬ嬉しい展開が待っていた!
チビ鮎と青ノロにギブアップ!
雨が上がり、心地よい風吹く那珂川。久々にお会いする地元の方々が例会を開催とのことで待ち合わせの町裏ポイントへ。皆さん変わらずお元気そうでなにより!8時から例会スタートとのことで私達も合わせて釣りをスタートすることにした。早速オトリを購入し、先ずは今まで入ったことのないポイントへと調査を兼ねて向かう。町裏から上流へ5分ほど車を走らせた黒羽やな前ポイントだ。
早いスタートではなかったが先行者は見えなかった。入川口にはヤナが設置されており、上流はトロ場、下流は長い瀬となっていた。バラエティに富み、とても良いポイントであった。いつだって初めてのポイントはワクワクするものである。相方は上流のトロ場へと向かったので、私は入川口目の前の鮎の跳ねが見えたチャラ瀬から。オトリを送り込むと早速チビ鮎が掛かった?というよりも引っかかった?掛かりどころが悪く、再度養殖鮎を!すると、またしても引っかかった?ん~、とりあえず鮎の顔を見ることはできたが、オトリにならぬサイズ。このままでは循環できないと判断し、下流の瀬へと移動。
すると、遥か下流から釣り人の姿が。例会に参加している地元の若手鮎釣り師がなんと町裏から歩いてここまで来ていたのだ。さすが若い!移動した私は対岸に川を切り、左岸からなるべく流れに変化のあるポイントを中心に探っていくことにした。ハミ跡があり、石色が悪いというわけではないのだが、反応がない。そして、瀬に青ノロが所々残っていて、これをラインや針が拾ってしまう。オトリを戻すと必ずといってよいほど青ノロが付いて来てしまう。足を使い暫くポイントを探るもギブアップ。上流に入った相方も同じ状況とのことで大きくポイント移動することを決意し車へと戻る。
野鮎パワーで連チャン!
「ついこの前まで好調だったよ~!」との情報があった一本松ポイントへ!ポイントに着くと入川口から下流に3名のみ。上流は見える限り釣り人の姿はない。混雑しているのも困るが、あまりにも釣り人の姿が見られないのも不安になる。好調はやはり終わってしまっているのだろうか?
私達は人のいない上流の瀬へと向かうことに。ここでちょっとした変化に気づいた!渇水という訳ではないが、以前訪れた時よりも瀬がかなり浅くなっている。浅くなったことで私にとっては探れるポイントが増えていた。足元の石色も良く、青ノロもほぼ見られない。手前の石の小さい浅場からオトリを通してみる。竿を立て上飛ばしでどんどん上流へ。反応がなければ筋を変え上飛ばしを繰り返した。反応が得られなかったので少し奥へと入り流れの強くなる筋へ。するとガツ!やっと来た当たり!しかし竿を立てた瞬間にバレ!
サイズアップした針に交換。もう一度同じ筋を攻めると、ギュギューーーン、キター!掛かり鮎は流れに乗り竿を大きく曲げた!ガタガタと下って何とかキャッチ!デカ鮎とまではいかないが20cmオーバーの若い鮎であった。この鮎を送り出すと、狙う筋に辿りつかぬ間に再びヒット。ギュンギューンと、前当たりもない強烈な当たりだ。さすが野鮎のパワーたるや!反応が一気に急上昇!2連チャンとなったが、この時、私はまだこの後の展開を想像することができなかった。

