
高い壁に隔てられた独房に、わずかに差し込む光。その“出口”に賭けるように男が脱走を試みる4コマ作品「希望の光」は、モノモース(@mono_moosu)さんが1時間で制作するお題企画から生まれた短編だ。限られたコマと時間のなかで語られる“希望”と“絶望”の反転劇は、SNSを中心に話題を呼んでいる。
■発想力が試される“1時間4コマ企画”から生まれた作品



制作のきっかけは、SNSで行われていた「1時間で4コマを描く」企画だった。当時のお題は「窓」。モノモースさんは、独房に差し込む小さな光を“希望”に見立て、物語を組み立てた。時間制限がある企画は大変な一方で、発想力のトレーニングにもなるという。現在も不定期に参加しているそうだ。
■コンテスト受賞で注目作に
この4コマは「第4回 北九州国際漫画大賞」で漫画ミュージアム賞を受賞。応募を勧められ軽い気持ちで出した作品だったこともあり、受賞の知らせを聞いたときは驚きが大きかったという。
■あえて“セリフをゼロ”にした理由
本作は全編セリフなし。“絵だけ”で物語が伝わる構成が特徴だ。SNSでは文字量が多い漫画は読まれにくいため、極力セリフを少なくし、絵だけで理解できる形を意識したという。言葉を排したことで、最後の一コマがより鮮烈に胸へ突き刺さる。
現在モノモースさんは、タウンワークマガジンで「はたらく4コマ」を連載中。シンプルな線と短い尺でドラマを語る作風は、働く人々の心情を軽妙に切り取っている。
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