家畜化は複数地域で並行して進んだプロセスだった
今回の研究で示されたのは、猫の家畜化が単一の地域で起きた単純な出来事ではなかったという点です。
・農耕民が穀物を守るために猫と共存した
・交易ルートでネズミ対策のために猫が運ばれた
・地域ごとに異なる猫系統が、人とさまざまな形で関係していた
こうした複雑な関係が積み重なり、時間の経過とともに北アフリカ系統の猫だけが、“現代のイエネコ”として定着したと結論づけられています。
猫の家畜化の歴史は一つの系統が続いたものではなく、複数の分岐と収束を経た歴史だったのです。
DNA技術が明かしたもうひとつの猫の歴史
長らく信じられてきた猫の家畜化の歴史は、今回の研究により大きく書き換えられました。古代DNA解析の進歩によって、これまで見えていなかった猫の進化の姿が少しずつ浮かび上がっています。
今後さらに古い骨のDNA解析が進めば、猫の家畜化の歴史はさらに大きく書き換えられる可能性があります。人類と猫の物語は、まだほんの一部しか明らかになっていないのかもしれません。

