「動脈硬化指数」がいくつ以上だと動脈硬化になりやすい?計算方法も解説!【医師監修】

「動脈硬化指数」がいくつ以上だと動脈硬化になりやすい?計算方法も解説!【医師監修】

動脈硬化指数を改善する方法

動脈硬化指数を改善する方法

動脈硬化指数が改善すれば動脈硬化の危険性は低下しますか?

はい。動脈硬化指数が高い状態は、LDLコレステロール値が高く、HDLコレステロール値が低い状態を示唆する場合が多いです。
そのため、これらの状況の改善によって、動脈硬化のリスクを下げることができると考えられます。

動脈硬化指数を自分で改善する方法はありますか?

動脈硬化による病気の発症を予防するために、自分でも行えるような方法もいくつかあります。

まずは、LDLコレステロール値が高いと健康診断などでいわれている場合には、日々の食事のなかで摂取する飽和脂肪酸を減らすようにしましょう。
飽和脂肪酸は、お肉の脂身やバター、ラードなどに多く含まれます。取りすぎに注意しましょう。
積極的に摂りたい食品として、食物繊維が豊富な未精製の穀物、大豆製品、野菜、海藻、きのこ類、こんにゃくなどがあります。

また、脂質異常がある場合には運動不足の解消をおすすめします。
毎日30分以上の有酸素運動を行うことで、動脈硬化の予防につながります。
ウォーキングや速歩、水泳、ベンチステップ運動などを、ややきつい程度で行うとよいでしょう。
1日合計30分以上の運動を、週3回以上、できたら毎日行うことが理想的です。

生活習慣の見直しをする際、タバコを吸っている場合にはやめるようにしましょう。喫煙や運動不足は、HDLコレステロール値を下げてしまうからです。

動脈硬化指数は病院での治療で改善しますか?

生活習慣の改善でも十分にLDLコレステロールの低下がみられないような場合は、薬物療法が検討されます。
例えば、脂質のコントロールのためには以下のような薬物が用いられます。

薬剤 期待される効果

スタチン系薬 コレステロールを合成する酵素の働きを抑えることで、LDLコレステロールを下げる

エゼチミブ 腸からのコレステロール吸収を抑制

フィブラート系薬 中性脂肪を下げ、HDLを増やす

これらの薬は動脈硬化の進行を抑える有効な手段となりえます。

編集部まとめ

編集部まとめ

動脈硬化指数は、血管の健康を数値で把握できる便利な指標です。
特にLDLとHDLのバランスは、食事や運動などの生活習慣で大きく変化します。数値が高めといわれた方も、日々の生活を整えることで改善が可能です。動脈硬化を防ぎ、健康的に過ごすことができるよう、生活習慣の見直しを今日から始めてみましょう。

参考文献

『動脈硬化性疾患とは?』(日本動脈硬化学会)

『動脈硬化性疾患の発症を予防するためには?』(日本動脈硬化学会)

『コレステロール摂取に関するQ&A』(日本動脈硬化学会)

『動脈硬化指数とLDL-C/HDL-C比の違いは何ですか?』(CRCグループ)

『LDL/HDL比|臨床検査項目の検索結果』(FALCO臨床検査案内サイト)

『動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版』

『Non-linear relationship between arteriosclerosis index and diabetes risk in non-obese east Asian adults』 (Sci Rep.2025:15;5649)

『Cardiovascular Disease: Types, Causes & Symptoms』(Cleveland Clinic)

配信元: Medical DOC

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