Medical DOC監修医がお腹がギュルギュル鳴る時に考えられる病気などを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「お腹がギュルギュル鳴る」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
「お腹がギュルギュル鳴る」症状の特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「お腹がギュルギュル鳴る」症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)は、腹部の不調(腹痛と便通異常あるいはそのいずれか)が、3か月の間に間欠的もしくは持続的にみられるときに最も考えられる病気です。重症となる事はありませんが、腹痛や下痢、便秘などで日常生活に支障をきたすこともあります。IBSの原因は、現在のところ分かっていません。しかし、細菌やウイルスの感染後にIBSになりやすいことが分かっています。IBSを診断するためには、大腸がんや炎症性腸疾患などの病気が無いかを調べる必要があります。大腸内視鏡検査や便検査、CTなどの画像検査を行い、総合的な診断が必要です。治療としては、3食をバランスよく食べ、暴飲暴食を避けることがまず大切です。生活習慣を改善しても症状が改善しない場合には、整腸剤などの薬物での治療を行います。お腹の不調が長く続く場合には、消化器内科を受診して相談しましょう。
炎症性腸疾患
炎症性腸疾患(IBD)は、慢性あるいは寛解・再燃を繰り返す腸管の炎症性疾患です。潰瘍性大腸炎とクローン病がこのIBDの大部分を占めます。
潰瘍性大腸炎は直腸から連続性に大腸粘膜に炎症を起こします。このため、腸の粘膜に潰瘍や腸壁のむくみが起こり、血便や下痢、腹痛などの症状が慢性的に続きます。
クローン病では、非連続性に口から肛門までの消化管の度の粘膜にも炎症を起こします。特に大腸と小腸に病変がみられることが多いです。肛門部に痔ろうを合併することも少なくありません。潰瘍性大腸炎と同様に腸管の炎症により、潰瘍や浮腫をきたし、下痢や腹痛、血便、発熱などの症状がみられるようになります。
これらの病気は、原因が未だはっきり分かっていません。しかし、遺伝や環境因子、腸内細菌の異常などのさまざまな因子に影響され、免疫異常が起こり発症することが分かってきています。
ストレスをためず、暴飲暴食をやめ、十分な休息をとるなどの生活習慣を整えることがまず大切です。その上で、近年はさまざまな薬物治療の進歩により、以前と比較し病気をコントロールすることが可能となっています。定期的に通院し治療を継続することで、日常生活に支障が出ないようにしましょう。
「お腹がギュルギュル鳴る」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「お腹がギュルギュル鳴る」症状についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
お腹がギュルギュル鳴るのは過敏性腸症候群ですか?
伊藤 陽子(医師)
過敏性腸症候群の可能性も考えられます。暴飲暴食をやめ、生活習慣を整えてもお腹の不調(腹痛や下痢、便秘など)を伴う症状が続く場合には、消化器内科で相談をしてみましょう。
お腹がギュルギュルと鳴るのを止める方法はありますか?
伊藤 陽子(医師)
空腹でお腹がギュルギュルと鳴る症状の場合には、少し糖分を含んだジュースや間食をとることでおなかの鳴る症状を抑えられる可能性があります。試してみましょう。

