洗濯をもっとラクに! 動線と収納の見直しポイント
毎日、重い洗濯物を運ぶのは大きな負担となるため、洗濯機置き場は洗面所に限定せず、干す場所との動線や距離を優先して考えるのが望ましいでしょう。庭やベランダの近く、あるいはキッチンの近くに設置すれば、料理や片付けと並行して洗濯作業を行うことも可能です。
また、室内干しスペースには、カゴやボックス、引き出しなどを設けて、洗濯物を種類ごとに分けて収納する方法もおすすめです。たたまずにそのまま分類収納することで、家事の効率化につながります。
たとえば、タオル類の収納には、「放り込み収納」が非常に便利です。大きなボックスの中に仕切りや小分けケースをとり入れれば、洗濯後のタオルをそのままポンと放り込むだけで、簡単に整理できます。また、家族の間で、完璧に畳まなくてもOKというルールを共有すれば、心理的な負担も軽減できます。
さらに、しわが気になる衣類についてはハンガーにかけたまま収納することで、アイロンの手間も省けます。

自分に合った収納スタイルを見つけるために
洋服の収納に関しては、男女で考え方に違いがあることも少なくありません。
男性にとっては少し驚きかもしれませんが、「夫と衣類の収納スペースを分けたい」と考える女性は意外と多いようです。
そのため、ご夫婦でクロークを使い分けるのも一つの方法です。ちなみに、ハンガーパイプは1メートルあたり約15着の衣類が収納可能とされており、夫婦2人分であれば5~7メートル程度の⻑さが⽬安になります。
収納スペースは、自分が持っている洋服の量や種類に合わせて、ハンガーパイプの⻑さや棚の構成を計画することが大切です。
また、クロークの形式には以下のような種類があります。
- ハンガーパイプタイプ
→ コートやジャケットなどを掛けて収納するタイプ。衣類のシワを防ぎ、見やすい。 - 引き出しタイプ
→ 小物や折りたたみ衣類を収納するタイプ。分類しやすく、ホコリを防ぐ。 - 棚タイプ
→ バッグや帽子、たたんだ衣類を置くタイプ。出し入れが簡単で、収納量を調整しやすい。
どの形式が適しているかは、衣類の種類やご自身の性格・生活スタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。

ときには不要なものを手放す断捨離も大切ですが、そうはいっても思い出が詰まった服や「いつか使うかも」と思うアイテムは、なかなか手放せないものです。さらに、日本には四季があるため、季節ごとの衣類が必要となり、持ち物の量が自然と多くなる傾向があります。
そのため、そう簡単に物を減らすことはできません。だからこそ、無理なく続けられる収納方法を見つけることが大切なのです。
そこで、重要なのは、我が家にとっての適正量を見つけること。
適正量は、持ち主のライフスタイル、物に対する思い入れ、収納場所のサイズなどさまざまな要素から決まります。
収納は多いほどよいわけではなく、重要なのは「出し入れのしやすさ」です。
積水ハウスでは、使いやすく暮らしにフィットする収納計画を考えるために、3つの視点に着⽬しています。
- 量……持ち物の量に合わせた収納スペースを考える
- 場……どこに何を収納するかを暮らし方に沿って考える
- 形……物の特徴・大きさに合わせた収納スタイルを考える

この中で最も普段の暮らしやすさに影響があるのは「場」です。収納計画を考える際には、使う場所に収納のための空間を確保するようにしてください。なお、衣類の収納については、今の量だけでなく、5年後、10年後のご家族をイメージして、その変化に対応できる収納量を考えることが大切です。着るときにすっと服を選ぶことができる毎日の幸せを、ぜひ大事にしてみてくださいね。

