正社員がタイミーでスキマバイトすると「副業」になる? 利用する際の注意点は

正社員がタイミーでスキマバイトすると「副業」になる? 利用する際の注意点は

●「申告しない」ことの深刻なリスク

タイミーでの収入が住民税などで会社にバレるのを恐れたり、制限を避けるために、あえて会社に申告せずに働こうとする人も多いようです。しかし、これには様々なリスクがあります。

健康を害するおそれ: 副業を隠すと、会社は労働時間の全体像を把握できません。長時間労働による過労や健康障害が発生しても、会社が時間外労働の抑制などの適切な対応を取れず、労働者自身の健康を害するおそれがあります。

懲戒処分を受ける可能性: 申告を怠り、かつ長時間労働によって本業の業務効率が低下するなど、具体的な支障を会社に及ぼした場合、就業規則違反として懲戒処分(減給、出勤停止、悪質な場合は懲戒解雇など)を受ける可能性があります。

割増賃金が支払われないリスク: 労働者自身が申告を怠ると、副業先(後から契約した勤め先)が本業の労働時間を正確に把握できず、法定労働時間を超えた分の割増賃金が未払いになるリスクがあります。

●税務上の注意点

本業の年末調整とは別に、副業による年間所得が20万円を超える場合には、個人で確定申告をする必要があります。これを怠ると、税務上のペナルティを課される可能性があります。

こうしたリスクを避けるためにも、正社員が副業をする際は、必ず会社のルールに従い、労働時間と健康状態を自己管理することが大切です。

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