
予防歯科の重要性の高まりなど、歯のケアの常識は変わっているようです。そこで今回は、「たまひよ」アプリユーザーに普段の歯のお手入れ方法を聞くとともに、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所の武儀山さんに最新の歯のケア方法についてお聞きしました。
歯磨き前「歯ブラシは水で濡らす? 濡らさない?」まさかの正解は……⁉ 歯科医師に聞いてみた!
毎日の歯のケア1位は歯みがき最初にアンケート結果から紹介します。
Q:あなたのしている毎日の歯のケア・使っているお手入れグッズをすべてお選びください。
歯みがき 68.8%
定期的な歯科健診 8.1%
フロス 5.9%
定期的な歯のクリーニング・その他 4.3%
歯間ブラシ 3.8%
デンタルリンス 2.7%
糸ようじ 2.2%
Q:1日の歯みがきの回数を教えてください。
1回 13.9%
2回 58.3%
3回 25.7%
4回 2.1%
5回以上 0%
みんなの具体的な歯のケアもついても聞いてみると…。
「数年歯医者に行かなかったら歯石がすごかった」(ゆつ)
「10年前に自律神経失調症を患った時、どこの病院に行っても改善しなかったのが、まさかの歯医者で治った(噛み合わせが悪かった)ことから、3ヶ月に一度定期的に通うようにしています。日々のお手入れについてもアドバイスがもらえるし、万が一虫歯になっていても早いうちから対処できて痛くないので良い習慣です!」(ほのか)
「ストレスで歯を食いしばって眠っていたので、歯ぐきが下がり知覚過敏になってしまった」(きなこんぐ)
「いい歯ブラシを使っている」(おじゃる)
「1日1回、しっかり10分みがく。全体をくまなくみがいています」(りえインコ)
「歯ブラシに力を入れすぎて歯ぐきを痛めてしまったので、なるべく力を入れないように気を付けている」(ゆん)
「歯医者でフロスを勧められたので、フロスを使っている。子育ての合間だとなかなか大変なので、歯間ブラシの方が手間がかからないかな、と考えている」(ねるママ)
「寝る前に歯みがきはちゃんとしています。幼い頃、歯みがきをするのが嫌いでみがかずにいたことが多かったせいで、奥歯のほとんどが銀歯や被せ物です。そのせいで銀食器やアルミが銀歯にあたると電気がはしったようになります。治療もすごく痛かったので、子どもには自分の歯を見せながら『歯みがきをしなかったらこうなるぞ』と伝えようと思ってます」(紫蘇紅茶)
「イエテボリ式テクニックと言って、フッ素が1500ppmと多い歯みがき剤でみがいて、うがいをしないというやり方をしています。虫歯ができなくなりました。痛みも感じず、甘いものを食べてもなんともありません」(あいあい)
文部科学省による「学校保健統計調査」により、虫歯のある子どもの割合は減少していることがわかりました。けれども、大人にとって気をつけたいのは、初期のうちは自覚症状のない歯周病ともいわれています。歯のケア製品も多様なものが発売されている現在、何をどう使ってお手入れするのが正しいのか、公益財団法人ライオン歯科衛生研究所の武儀山さんにお聞きしました。
歯みがきは1日に何回すべきでしょうか?
「歯みがきのタイミングは『食べたらみがく』ことを心がけます。食後は口の中が酸性になり、元に戻るには40分ほどかかります。酸性状態が長く続くとむし歯になりやすくなるので、食後の歯みがきが大切とされているのです。
また、寝ている間は唾液の分泌が少なくなり細菌が繁殖しやすくなるので、『就寝前の歯みがき』は丁寧に必ず行いましょう」
正しい歯みがきの方法を教えてください。
「プラークは生きた細菌の塊で、むし歯・歯周病などの原因になります。プラーク(歯垢)は、すすぎでは落とせないので、歯ブラシの毛先が届くように意識してみがきましょう。
歯みがきには『毛先の当て方』、みがく時の『力』、『動かし方』の3つのポイントがあります。以下の3つのポイントに注意してみがいてください。
<1>毛先の当て方:歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間に毛先を歯面にきちんと当てます。
<2>力加減:毛先が広がらない程度の150~200gの軽い力でみがきます。
<3>動かし方:5~10mmを目安に1~2歯ずつ小きざみに歯ブラシを動かしてみがきます。1か所20回以上みがくようにしましょう。
使用する歯みがき剤は、むし歯予防効果のあるフッ素(フッ化物)や、歯周病予防効果のある殺菌剤などの薬用成分配合のものなど様々な種類があります。自分の症状や目的に合った歯みがき剤を使用することで、歯と口の健康度がアップします。
歯みがき剤の量は1~2㎝程度で大丈夫。歯みがき後のすすぎは薬用成分の効果を高めるために、1回だけ少量の水で行ってください。
お子さんについては、歯が生え始めたら歯みがき剤を使いましょう。歯の生え始めから2歳までは切った爪程度(1~2mm程度)、3~5歳はグリーンピース程度(5mm程度)、6~14歳は1cmです。すすぎは大人と同様に少量の水で1回です」
