「虫垂炎」を発症すると「どこにどんな痛み」を感じる?【医師監修】

「虫垂炎」を発症すると「どこにどんな痛み」を感じる?【医師監修】

虫垂炎の痛みへの対処法

虫垂炎の痛みへの対処法

虫垂炎が疑われるときはどうすればよいですか?

右下腹部の痛みが数時間以上続く、歩くと痛みが増す、食事がとれないほどの腹痛や吐き気があるといった場合は、虫垂炎を含む急性の病気が隠れている可能性があります。自宅で様子をみるだけにせず、なるべく早く内科や消化器外科、救急外来などを受診することが大切です。

強い腹痛と発熱、冷や汗、息苦しさなどがある場合は、救急車の利用も含めて早急な対応が必要になります。受診までのあいだは、激しい運動を避け、水分を少量ずつとる程度にして、食事は控えた方がよいとされています。市販の痛み止めや胃腸薬だけで長時間様子を見ると、症状が一時的に隠れて受診が遅れるおそれがあるため注意が必要です。

虫垂炎と診断されて治療薬を飲んでいるにも関わらず痛みがある場合の対処法を教えてください

抗菌薬による保存的治療が選択されることがあります。また、手術前後に痛み止めを使っていても、ある程度の痛みが残ることは珍しくありません。

しかし、医師から説明された範囲を超えて痛みが強くなっている場合や、日ごとに痛みが悪化している場合、高い熱が続く場合は、治療がうまくいっていないサインの可能性があります。

自己判断で痛み止めの量を増やしたり、市販薬を追加したりするのではなく、早めに担当医や受診した医療機関に連絡して相談してください。診察や血液検査、画像検査を行い、抗菌薬の変更や追加、手術の必要性、合併症の有無などを確認することが大切です。

虫垂炎の手術後の痛みはどの程度でおさまりますか?

腹腔鏡による手術を受けた場合、多くの患者さんは術後数日で痛みがかなり軽くなっていきます。動くと傷が引きつるように痛むことはありますが、1週間ほどで日常生活の多くはこなせるようになることが多いとされています。

完全に痛みを意識しなくなるまでには、2〜3週間ほどかかる場合もあります。開腹手術や虫垂が破れて腹膜炎を起こしているような重症例では、痛みや体力の回復により長い時間が必要になることがあります。

手術後に傷の周りが大きく赤く腫れてきた、強い痛みが続いて眠れない、発熱が続く、お腹全体が再び強く痛むといった場合は、創部感染や腹腔内膿瘍などの合併症が隠れている可能性があります。気になる症状があるときは、我慢せず手術を受けた医療機関に早めに連絡することが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ
虫垂炎の痛みは、右下腹部だけの突然の激痛というよりも、初期にはお腹の真ん中の鈍い痛みから始まり、時間とともに右下腹部へ場所を移していくことが多いとされています。胃腸炎や胃炎などと症状が重なる部分も多く、痛みの場所や強さだけで自分で病名を決めてしまうことは危険です。

痛みの変化に加えて、食欲低下、吐き気、発熱、全身のだるさなどのサインにも目を向けることが大切です。強い腹痛が続く、歩くと痛みが増す、右下腹部を押すと強く痛むといった場合は、早めに医療機関を受診することで重い合併症を防げる可能性が高くなります。

抗菌薬による治療や手術後に痛みが残っているときも、そのうちよくなるだろうと放置するのではなく、痛みの程度や全身状態の変化を観察し、少しでも不安があれば主治医に相談してください。虫垂炎は、適切なタイミングで診断と治療が行われれば予後のよい病気です。不安なときほど一人で悩まず、早めに専門家に相談することが、からだを守る近道になります。

参考文献

『Appendicitis』(NHS)

配信元: Medical DOC

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