●「女性清掃員の人権を傷つけている」男性からも批判
別の女性は、清掃会社に勤めていた際に男子トイレの掃除を命じられたといいます。
「50年以上生きてきて初めての経験で、正直ショックでした。汚れの多さだけでなく、本来見る必要のないものまで目に入ってしまい、精神的にもつらかったです。
清掃中でも、気にせず私の近くで用を足したり、掃除を終えた鏡をすぐに手を振って汚されたりと、女子トイレの何倍もの手間がかかりました。
そのうえ、見たくない男性の身体の一部が目に入ることが本当に苦痛で、最終的に退職しました」
大阪府の60代男性は、アメリカ人の友人がホテルで女性清掃員が入室した瞬間に部屋を出たと紹介し、「女性が男性トイレや男湯に入るのはセクハラであり、女性の基本的人権を傷つけている。日本はずいぶん遅れている」と批判します。
このほか、「女性清掃員がしばしば危険に遭遇する」(神奈川県・60代女性)という指摘もありました。
●「性別問わず、安心して利用、勤務できる環境を」
一方で、現場が「お互いの妥協と感謝」で成立しているという声もあります。
静岡県の50代男性は「女性スタッフも仕事だから男性の裸を見ても気にしないと思います。男性医師が女性の胸に聴診器を当てるのに裸を気にする医師は居ないと思います」 と話します。

神奈川県の30代女性は、清掃への感謝を述べつつ、こう指摘します。
「男性女性とも安心して利用できる空間であることと、清掃員の方も男性女性問わず気持ち良く安心して働けることが大事で、分担化するのは悪くない案だと思います。
現状、女性清掃員の方が母数として多いのであれば、清掃時間の調整など合理的配慮も必要になるのかなとも考えます」
また、「男性清掃員が不足しているから、そうなるの。介護だってそう」という人材不足の現実に言及する声もありました。

