冬の空気が肌にしみる季節となり、外出時は厚手のアウターが必要になってきた2025年12月7日現在。
山だけでなく、街中の公園などでも、よく目を凝らすと特徴的な『冬鳥』を見つけられるでしょう。
動物写真家の藍沙(@aiiishaphoto)さんは、東京都内の公園で、メスの『ジョウビタキ』を撮影しました。
北方で繁殖して、越冬のために日本に飛来することから『冬の使者』と呼ばれる、ジョウビタキの愛らしい姿がこちらです。
体の大きさはおよそ15センチで、スズメと同じぐらい。
冬になると寒さに耐えるため、羽毛の中に空気をためてふくらんでモフモフになります。まるで厚手のダウンを着ているようですよね。
愛好家の間ではメスを『ジョビ子』と呼ぶこともあり、街中でも比較的よく見られることから、人気の高い野鳥です。
淡い茶色の体は、どこか優しい雰囲気をただよわせていますよね…。
『冬の使者』と呼ばれるジョウビタキ オスとメスでまったく異なる姿
ちなみに、ジョウビタキは、オスとメスで姿がまったく異なるのも特徴。
藍沙さんが撮影したオスの姿がこちらです。
メスの落ち着いた茶色とは対照的に、背中は黒色、お腹は鮮やかなオレンジ色です。
さらに、頭頂部には白い羽毛があります。白髪のような見た目から『尉(ジョウ=老翁)』の字が当てられたと言うのです。
オスとメスでここまで印象が変わるのは驚きですね。
動物写真家が語る『ジョビ子』の魅力 「おしゃれでかわいい」
grapeは、12歳の頃から野鳥撮影を始めたと言う、動物写真家の藍沙さんを取材。
愛らしいジョウビタキを撮影した際の状況や、季節によって姿が変わる野鳥の魅力などを聞きました。
――ジョウビタキの写真を撮影した際の状況を教えてください。
撮影した日は天気が悪く、小雨が降っており、前日と比べて急に気温が低くなっていました。
『ジョビ子ちゃん』もあまりに寒かったのか、羽毛に空気を入れてふくらんでいましたね。その様子がかわいかったです。
ですが、私自身も寒かったので…。『ジョビ子ちゃん』と同じ気持ちで震えていました。
――オスとメスで姿が異なるジョウビタキの魅力はなんでしょうか。
メスは、オスと比べて顔の模様がないので、より表情が分かりやすくてかわいいと思います。
オスの体は、特に模様がおしゃれです!
――野鳥を撮影して9年とのことですが、冬にモフモフになる鳥を見るとどんなことを感じますか。
夏の野鳥たちは、シルエットがシュッとしていてかっこいいのですが、冬はふわふわで、コロコロしたフォルムになります。
夏に比べると、冬にはかわいい体型の野鳥が見られるので、「いい季節がやってきたな」と感じますね。
オスとメスで姿が大きく異なるジョウビタキのほかにも、冬は魅力的な野鳥との出会いが増える季節です。
いつもの散歩道や公園をゆっくり歩いてみれば、思わぬ発見があるかもしれませんよ…!
※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。
[文・構成・取材/grape編集部]
出典 @aiiishaphoto
