誘いを断った香苗に対し、加藤は職場で陰湿な悪評を流し始める。さらに、業務時間外にまで威圧的なLINEを送り、香苗を追い詰めて…。
私への嫌がらせが始まった
「……宮田さんってさ、なんで離婚したんだろ?なんか裏があるんじゃないの?」
断ってから数日後。職場の休憩室で、加藤さんの声が聞こえてきた。わざと大きな声で、私のことを話題にしているように感じた。
「なんか仕事も遅いしさ、子どもいるからって甘えてんのが気になるんだよな~」
加藤さんは自分が不利な立場にならないように、周りを味方につけるのが得意だった。今、まさに加藤さんは私を悪者にしようとしているのだ。
理解者もいるが、どんどん追い詰められる
「宮田さん、気にしなくていいよ。あいつは子どもなんだね」
そう言ってくれたのは、パートの山下さん。いつも冷静に周りを見ている理解者だ。
「みんな、加藤くんのそういうところは分かってる。宮田さんはスルーでいいんだからね」
同じく子育てしながら働く女性・山下さんの言葉は、心の支えになった。そうだ、私はただ自分の仕事をきっちりこなせばいい。そう思って、ひたすら耐え忍んだ。しかし、加藤さんの嫌がらせは、日を追うごとに陰湿になっていった。
加藤:これ終わってないけど。どうするつもりなん?
休日のはずの土曜21時。加藤さんからのLINE通知がくる。どうやら休日出勤していたらしい。写真に撮られた仕事は、他の同僚から「急ぎじゃない」と言われて受け取っていた仕事だった。
「放置?ちゃんとやれよな」
そのメッセージは、まるで上司のような口調で、有無を言わせない威圧感。業務中ならまだしも、休日まで職場のストレスが入り込んでくる。
「なんでこんなことされてるんだろう…」
涙がにじんだ。どうして、ただ好意を断っただけで、こんな仕打ちを受けなければならないのだろう。このままでは、精神が持たない。

