
オードリーの若林正恭が、初の小説「青天」を執筆し、2026年2月20日(金)に発売されることが決定(文藝春秋刊)。執筆当時の想いを伝えるメッセージも到着した。
■もともとは趣味で書いていた作品
若林は、これまでに「ダヴィンチ」での連載をまとめたエッセイ「社会人大学人見知り学部 卒業見込」(KADOKAWA/メディアファクトリー刊)、人見知りだった自分が“オジサン”になって世界を肯定できるようになるまでの赤裸々なエッセイ「ナナメの夕暮れ」(文芸春秋刊)、「第8回 斉藤茂太賞」を受賞した、キューバへの旅での出来事や感じたことを綴った紀行文「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」(文芸春秋刊)などを執筆。どれもがベストセラーとなっている。
小説の執筆は、この「青天」が初となる。本作は、高校時代、アメリカンフットボール部に所属し、2010年シーズンから現在まで「オードリーのNFL倶楽部」(日本テレビ系)のMCを務めるなど、アメフトをこよなく愛している若林が、“アメフト熱”が高じて趣味で書き始めた作品。執筆当時は発表する事は念頭に無く、アメフトのことを考えるのがただただ楽しくて思いのままに書いていた為、500ページほどの超大作になっていたが、出版するにあたり約300ページまで削減した。
■タイトル「青天」の読み方は、「あおてん」
タイトルは「あおてん」と読む。これはアメフト用語で、試合中にタックルを受けて仰向けに倒れることを指す。由来は、「倒れて天を仰ぐ」から、「倒れると、青い空(=青天)が見える」から、など諸説ある。若林曰く「一番屈辱的な倒され方」とのことだ。
作品の舞台は、四半世紀前の東京の高校アメフト部。“あの頃”の空気に包まれながら、アメフトに全てを懸け、全存在でぶつかり合う高校生の物語だ。
■若林正恭 コメント
「今の時代だと“イタイ奴”で終わりそう!でも楽しい!」と、興奮しながら書きました。
■ストーリー
人にぶつかっていないと、自分が生きているかどうかよくわからなくなる―総大三高の「アリ」こと中村昴が所属するアメフト部は、万年2回戦止まり。相手校の練習を隠し撮りしてまで迎えた高3の引退大会では、強豪・遼西学園に打ち砕かれた。引退後、皆が受験に向かうなか、アリは勉強にも気持ちが入らず、不良になる覚悟も無いまま、宙ぶらりんの日々を過ごす。自分自身の不甲斐無さにもがき続ける中で、彼は再びアメフトと向き合う決意を固める。青春の苦みと悦(よろこ)びに満ちた、若林渾身の初小説。

