「多形日光疹」の原因・特徴を医師が解説 紫外線Aが引き起こすアレルギー反応とは

「多形日光疹」の原因・特徴を医師が解説 紫外線Aが引き起こすアレルギー反応とは

多形日光疹の前兆や初期症状について

多形日光疹は皮膚に日光が当たった後、かゆみを伴う赤み・湿疹・水疱(すいほう)がみられます。日光に肌が当たり続けることで症状が持続し、日が当たっていないところまで赤み・湿疹・水疱などの症状が広がる可能性があるため注意が必要です。

症状自体は1時間〜数日で消えることが多いです。ただし症状の出方は個人差があり、日光に当たった直後に症状が出ることもあれば、翌日以降に症状が出ることもあります。

多くは紫外線が強い時期に症状が出現し、夏を過ぎると徐々に症状が落ち着きます。

多形日光疹の検査・診断

多形日光疹は原因が明らかになっていないため、確定診断に有効な検査がありません。そのため、光線過敏症に分類されるほかの疾患を除外していき、最終的には医師の触診・視診で多形日光疹と診断します。

例えば湿布薬などを使った後に日光に暴露されていれば薬剤性光線過敏症が疑われ、既往歴にHIV感染などの自己免疫疾患があれば自己免疫性光線過敏症が疑われるでしょう。また、皮膚症状のうち赤みなどでなく膨疹(ぼうしん)があれば、日光蕁麻疹を疑います。
このように一般的には問診や医師による触診・視診で診断を行います。

光線過敏症では光パッチテスト(光線貼付試験)も有効です。薬剤を皮膚に塗布した後にその部位に日光を当てることで症状の有無を確かめます。
また、どの紫外線で症状が出現するかも同時に調べ、原因となる紫外線の波長も検査することも有効です。薬剤による反応がみられず、紫外線Aに反応すれば多形日光疹の可能性が高いといえるでしょう。

配信元: Medical DOC

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