「寒気と吐き気」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「寒気と吐き気」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
寒気と吐き気がある原因はなんでしょうか
関口 雅則(医師)
主な原因はウイルスや細菌による感染性胃腸炎や風邪、インフルエンザなどの感染症です。体が病原体と戦うための免疫反応として、発熱(寒気)と毒素排出(吐き気)が起こります。その他、ストレスによる自律神経の乱れ、生理前のホルモン変化、脳疾患などが原因となることもあります。
食後に急な胃痛・寒気・吐き気がするのは食中毒でしょうか?
関口 雅則(医師)
食後数時間以内、特に30分〜6時間程度で急激に症状が出た場合は、食中毒(特にブドウ球菌やセレウス菌など)の可能性が高いです。一緒に食事をした人にも同様の症状がないか確認してください。ただし、胃潰瘍や胆石発作、急性膵炎などでも同様の症状が出ることがあるため、痛みが強い場合は受診が必要です。
熱を測っても平熱なのに寒気や吐き気がするのですが、自律神経失調症なのでしょうか?
関口 雅則(医師)
熱がないのに寒気や吐き気がある場合、ストレスや疲労による自律神経の乱れ、冷え性、貧血、あるいは「寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)」などが考えられます。また、これから熱が上がる直前の状態である可能性もあります。症状が長引く場合や繰り返す場合は、一度内科で甲状腺機能などの検査を受けることをお勧めします。
急な悪寒と胃の不快感を感じたときの治し方を教えてください。
関口 雅則(医師)
まずは衣服を緩めて体を温め、楽な姿勢で安静にしてください。胃の不快感があるときは食事を抜き、白湯などで水分を少しずつ補給します。市販の胃薬を服用するのも一つの手ですが、痛みが激しい場合は服用を控え受診してください。睡眠を十分にとり、心身の疲労を回復させることが大切です。
まとめ 寒気と吐き気があるときは消化器内科へ
寒気と吐き気は、体が何らかのトラブルと必死に戦っているサインです。多くは胃腸炎や風邪などの一時的な感染症ですが、中には緊急性の高い病気が隠れていることもあります。
特に「我慢できないほどの腹痛」「水分が全く摂れない」「意識がはっきりしない」といった症状がある場合は、自己判断せずにすぐに医療機関を受診してください。早期の受診が辛い症状を長引かせないための一番の近道です。無理をせず、ゆっくりと体を休めましょう。
「寒気と吐き気」症状で考えられる病気
「寒気と吐き気」から医師が考えられる病気は13個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器系の病気
急性胃腸炎(ウイルス性、細菌性)
胆嚢炎・胆管炎
急性膵炎虫垂炎呼吸器系の病気
肺炎インフルエンザ泌尿器系の病気
腎盂腎炎循環器系の病気
感染性心内膜炎
急性心筋炎
婦人科系の病気
月経前症候群神経内科の病気
髄膜炎精神科の病気
自律神経失調症泌尿器系や循環器系の病気でも吐き気や寒気を感じることがあり、注意が必要です。
「寒気と吐き気」に似ている症状・関連する症状
「寒気と吐き気」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
発熱腹痛頭痛
背中の痛み
冷や汗
関節痛・筋肉痛
めまい・ふらつき
吐き気とともに冷や汗やめまいがする場合、血圧低下や貧血、自律神経の不調が隠れていることがあります。
【参考文献】・国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト|感染性胃腸炎
・杏林大学医学部付属病院|腎盂腎炎(じんうじんえん)を知っていますか?
・東邦大学医療センター佐倉病院|急性心筋炎
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