【調査結果3】過去4年の検索トレンド:曜日×物価でメイン料理が変化
クックパッドの検索データ(※2)で、2021年〜2024年のクリスマスメニュー検索ランキングを見ると、クリスマスの曜日と物価状況によってメイン料理の選択が大きく変化しています。
2022年(クリスマスが日曜)にはフライドチキンが上位にランクイン。週末で配達や店舗購入がしやすく、調理の手間がかからないことが選ばれた理由と考えられます。
2023年(イブが日曜)にはビーフシチューが上位に。週末で時間に余裕があり、煮込み料理のような手間のかかるメニューも選択肢に入ったと推察されます。
一方、2024年(平日クリスマス)では、メイン料理で10位以内にランクインしたのはローストチキン(丸鶏またはもも肉)のみでした。フライドチキンもビーフシチューも圏外に。これは平日で時間制約があることに加え、物価高による予算圧迫(配達フライドチキン3,000円〜、牛肉の高騰)も影響していると見られます。「前日に仕込んで当日オーブンで焼くだけ」で、かつ「鶏肉でコストを抑えられる」メニューに絞られる傾向が見られます。
実際に、2023年12月(週末クリスマス)と2024年12月(平日クリスマス)のSI値を比較すると、オーブン活用メニューの伸びが顕著です。
オーブンメニューが選ばれる理由は、時短(前日仕込み、当日はオーブンに入れるだけ)、ほったらかし調理(焼いている間に前菜を楽しめる)、特別感(華やかに見える)、コスト削減(配達ピザ3,000円〜より安い、牛肉より鶏肉が安い)の4点です。
平日クリスマス×物価高という制約の中で「メイン料理の選択肢が狭まる」一方、サイドメニューやデザートで工夫する動きも見られます。年を追うごとにケーキ、クッキー、カップケーキといった手作りデザート系や、カナッペ、ピンチョスといった「少量でも華やか」な前菜系の検索も増加傾向にあります。市販ケーキが3,000円〜5,000円に対し手作りなら材料費1,000円以内、前菜も盛り付け次第でSNS映えすることが支持されていると推察されます。
サラダも上位にランクインしていますが、クックパッドのレシピでは「クリスマスツリーサラダ」「リースサラダ」など、形状をアレンジしたレシピが多く投稿されています。通常のサラダとほぼ同じ材料費で「クリスマスらしさ」を表現できる点が人気の理由と見られます。
オーブンメニューが選ばれる理由は、時短(前日仕込み、当日はオーブンに入れるだけ)、ほったらかし調理(焼いている間に前菜を楽しめる)、特別感(華やかに見える)、コスト削減(配達ピザ3,000円〜より安い、牛肉より鶏肉が安い)の4点です。
平日クリスマスは「時間差コース仕立て」—実働30分、食事90分
平日クリスマスを乗り切るために、「時間差コース仕立て」を提案します。
3人家族の場合
17:00 夕食準備
17:20 チキンとグラタンをオーブンへ投入
17:30 夕食スタート、前菜登場
18:00 メイン登場
18:30 デザート登場
実働時間は約30分ですが、食事時間は約90分確保できます。実働時間は短い(仕込み済み+オーブン任せ)が、食事時間は長く楽しめるコース仕立てに。作り手に余裕ができ、特別感も演出できます。
6人家族の場合
17:00 オーブンへ投入 マンモス肉2本+じゃがいも1kgをオーブンへ
17:10 前菜準備 ピンチョス組み立て、サラダ2種盛り付け
17:30 夕食スタート+炊飯器オン、前菜登場、ケーキ調理開始(※6)
18:00 メイン登場
18:30 デザート登場
当日の実働時間は約30分ですが、食事時間は約90分確保できます。炊飯器とオーブンに任せる放置調理で、作り手に余裕ができ、6人家族でもゆっくり楽しめるクリスマスディナーに。

